毎年、いつものところに曼珠沙華
前日までは気がつかなかった。内郷用水の草むらに赤い花が群生していた。曼珠沙華こと彼岸花である。自らは葉を持たず茎の先に赤い花。まさに紅一点でよく目立つ。仏教語で、「天上に咲く花。白くて柔らかく、見る者に悪を離れさせる働きがある」という曼珠沙華。梵字では「manjusaka」。マンジュサカって山口百恵の歌にあったような。年配者には「赤い花なら曼珠沙華、オランダ屋敷に雨が降る…」のほうがなじみがある。仏教では「白い花」なのだが我々が知るのは「赤い花」。しかし、九州にはシロバナマンジュシャゲがあるそうだ。
今年は梅雨が長引いて天候不順だったが、そんなことおかまいなしに、お彼岸が近づくときちんと花開き、「先祖をお忘れなく」と知らせてくれる。
子供の頃は「仏」と関係がある花なので不気味に思っていた。茎の先に花を付けるのは、葉があればチューリップと同じ構造なので違和感がないのだが、花としては異形だ。しかもアルカロイド系の毒ががるという。やはり異形で危険な花だった。
新しい村一帯は雑草刈が頻繁に行われる。今までそんなことがなかったのだが、目玉施設になった恩恵か。この場所にも彼岸花が横一列に咲くのだが、こんなにきれいにされたら…と思ったら、緑の茎が伸びていた。間もなく花を付けるだろう。

表紙に戻る
inserted by FC2 system