わが町の「閉切」
東京の小金井市ではJRの踏切がマスコミで大きく取り上げられた。渡っているうちに遮断機が下りてしまい非常に危険な状態であるらしい。過密ダイヤのうえ距離があるためお年寄りは構内でおろおろしているという。常駐の誘導員が踏切の敷地内の避難ゾーンで老人をガードしている写真もあった。JR側は1年ほどの工事なので利用者に我慢してもらうつもりだったらしい。こんな大きな社会問題になるとは思っていなかったという。このところJR東日本のミスが続発しているが、安全に対する認識の甘さがここでも露呈された。
選挙前ということもあり、首相の鶴のひと声で高架橋がかけられることになった。人の流れは改善されても車は相変わらず足止めされる。足の悪いお年寄りには、階段の上り下りは苦痛である。家庭内でもバリアフリーの時代なのに。抜本的な解決は線路を高架にすればいいのだろうが、膨大な費用と時間がかかるのでJRは二の足を踏んでいる。
ラジオの川柳で、開かない踏切を「閉切り」と言っていたが、わが町の踏み切りは小金井ほどではないにしても、一旦閉まるとなかなか開かない。東武伊勢崎線と東武日光線の分岐点にあるだけでなく、私鉄の相互乗り入れで日比谷線と半蔵門線が通過する。電車の本数が増えることは歓迎するが、通行する人々には、遮断機が下りっぱなしという歓迎できない結果となる。東武鉄道も厳しい経営状態らしく、首都圏全線高架は困難だ。
道路を使う人や車は東武様の電車を羊のように静かに待つしかない(のだろうか)。

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