Expression(言葉遣い) |
■2004年3月23日 ●わが心石に匪ず 続き 「わが心石に匪ず」。 額面どおり受け取れば、「私の心は石のように冷たく、無機質ではない。」となるのだが、 これが間違いのもと。出典は「詩経」で、 「我が心石に匪ず転ず可からず」(わがこころいりにあらず、てんずべからず) 素養のない私がまた、額面どおりに訳せば 「私の心は、石ころじゃないのだから、ころころ転がして弄んじゃいかんよ」となるのだが 本当は、どんな重い石でも石は石だからころがすことはできる。しかし、自分の心は石ではないから 転がしたり、丸めたりすることはできない、という「不動の精神」を表す言葉なのだ。 紛らわしい言葉に「木石に非ず」(ぼくせきにあらず) これは、「人間の身体は木や石でできているのではないから、暖かい血も通い、 物事に対し喜怒哀楽さまざまな感情に動かされる」という意味。 白居易(はっきょい)の言葉である。 「我が心、木石に非ず」と使いがちだが、本当は間違っているわけ。 |Back| ■2004年1月8日 ●ハイテク 続き ハイテクに対するローテクだが、 ほとんどがLow-technorogyの意味に使われている。 新しい技術に対して古来からある技術を指している。 モーターで動くものがゼンマイで動いている場合などだ。 だが、もともとはLaw-technorogyだったはずだ。 法的技術とはなんぞや? 「特許」である。 特に米国において発展してきた。 新技術にまつわるさまざまな側面を特許申請し、それを侵害した企業に対し 莫大な特許侵害料を請求するのである。 「著作権」も同様である。 わが国の音楽や、ゲームソフト、バイクなどは 東南アジアにおいて海賊版が出回り、オリジネーターは膨大な損害を被っている。 ベルヌ条約(だっけ?)に加盟していない発展途上国に顕著である。 ほとんどが「貧乏国」なのだが、ついこの間まで中国も例外ではなかった。 しかし、最近の中国は勢いがいい。 この余勢をかって世界の一流国の仲間入りを果たしたい。 だから国際的に違法なことは排除していこうという機運が高まっている。 だけどさ、十数億の民(だっけ?)を抱える国である。 「世に盗人の種は尽きまじ」(これは石川五右衛門の言葉だが)で、 特許、著作権など「ヘ」とも思わない連中はゴマンといるだろう。 しかも商売上手な国民なのだ。 経済的な数字は一等国になっても、モラルは当分三等国だろうね。 ☆ 「ビジネス・モデル」にも特許が認められるようになった。 だけど、これは「線引き」がムズいだろうな。 「うちの商売のやりかたを真似しないでくんない!」と言われても 金儲けのシステムが偶然似てしまうことだってあるだろうよ。 (人間、考えることは似たりよったりなのだ) と、すれば、早く「ツバ」つけたほうが勝ち、ということになる。 例えば「焼肉屋のビジネスモデル」なんてあるのだろうか? それとも、革新著しいIT業界に限ってなのだろうか? 「楽天市場」は、先見の明のある男によって実現した仮想空間である。 同じような仕組みの通販サイトはゴマンとある。 仮に彼がビジネスモデル登録していれば、他の企業は参入できないってことになる。 とすれば、自由競争の精神から外れるよね〜〜。 |
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