Personal Computer
■2004年2月6日
●どっこい一太郎 続き
ワープロはword-processing softwareの略だが、その後word-processorの略になった。
ところが、一太郎2004はThinking Processorである。
最大のライバル、目の上のタンコブ、Microsoft Wordとの差別化を図るための戦略だ。
ワープロが見栄えのいい文書作成に主眼をおいているのに対し
シンキングプロセッサは、発想、思考を助けながら
自分がイメージした文章の内容をほぼ正確に書くことができる。
そのための支援機能を搭載しているということだ。
「シンキング・プロセッサ」は従来からの「アイデア・プロセッサ」を想起させる。
一太郎13にはExcelのsheetみないなタグがあったが
一太郎2004には画面左にアウトラインスタイル、基本編集、マルチビューというタグが加わった。
右側には「ナレジウインドウ」というMS-Wordの「作業ウインドウ」みたいなものがついた。
なんとなく「寄せ集め」のような画面構成である。
シンキング・プロセッサの売りは迅速な「アウトライン・モード」への切り替えと見た。
それを「ナレジウインドウ」内の機能が強力にサポートしているようだ。

Webサイトでは、シンキング・プロセッサであるための機能がてんこ盛り紹介されている。
「アウトライン」は目新しい機能ではない。
古くは、MacのActa、インスピレーション。最近のWindowでは優れたフリーツールがたくさんある。
一太郎2004では、シンキング・ツールを使ってロジカルな文書が作成できると謳っているが、
考え、まとめるのは人間なのだ。ワープロに頼ることはできないのだよ。
あまり多機能過ぎると、それに依存した結果、どこからも似たようなものがあがってくるという弊害もある。
変換効率のいい日本語入力システム(一太郎ではATOK17)と、シンプルなアウトライナーで十分ね。
あとは個人の想像力と創造力ですよ。小手先で勝負しようとしてはだめなの!
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■2004年1月7日
●パソコンが変わる
 続き
Windowという各社統一規格のパソコンになってから流れは加速した。
追い風になったのはインターネットの普及である。
インターネットは常時接続の高速タイプとなり、映画、音楽も楽しめるようになった。
さらに、情報の検索は日常生活に深くかかわりを持ちはじめた。
パソコンはそれに呼応し、CPUの高速化、大容量ハードディスク搭載、テレビチューナー内蔵など
番組録画の態勢を整えはじめている。
最新のパソコンは23型ワイド液晶を搭載し、リビングでのテレビ視聴を意識したものとなってきた。

テレビやオーディオはリビングから個人の部屋に普及したが
パソコンは個人の部屋からリビングへ移行している。
パソコンの家電化である。
もともとパソコンは、ソフトを変えれば、FAXになる、絵が描ける
周辺機器を加えれば印刷、写真の取り込みが行えるなどの複合機であったが、
ここにきて情報ステーション化が著しい。
外部からセキュリティコントロールも可能である。
インターネット冷蔵庫なるものがあったが、インターネット風呂、インターネットエアコンなど
すべてパソコンと接続して外部から操作できるようになるのも時間の問題。
30年前に未来の生活というNECの正月広告を作ったことがあった。
その頃は、ネットワーク社会という言葉はあったが、インターネット技術はこの世になかった。
いよいよ夢物語が現実のものになりますね〜〜〜。
でもね、それを享受するには少々年をとりすぎた。
風呂は自分の手で湯加減をみる、エアコンはその時々で石油ストーブを使う。
エアコンで、おでんをぐつぐつ煮込むことはできないからねえ。
こういうライフスタイルのほうが向いてるんですよ、私は。

●毀誉褒貶 続き
 
昨日の夕刊に、SONYの前社長「出井伸之」氏が、
米国「ビジネスウィーク」誌により
2003年のワースト経営者の一人に選ばれた。
記事はリストラを果敢に行わなかった結果、
2003年第一・四半期に1000億円の赤字に
転落させたからという。
企業は生き物である。情報の流れが格段にスピードアップした現代では
対応の遅れが命取りになる。
「首切り」をためらったためにビジネスウィークは「指導力」に疑問ありという
企業を存続させるためには非情に徹せねばならいというのも、人間出井には非情な話だ。
ビデオのベータ方式撤退。オーディオ市場の凋落など、一時期のSONYは散々だった。
しかし、パソコンVAIOで息を吹き返した。
ところが、テレビの液晶化で遅れをとってしまった。
「出井伸之のホームページ」は、1998年発刊。
出版元は「ソニーマガジンズ」だから自画自賛っぽいところもあるが、
上下の風通しが良い、ライジングサン・SONYの鼓動が伝わってくる。
陣頭指揮をとる出井氏の面目躍如である。
それから5年後。「最低経営者」の烙印を押されてしまった。

超エクセレントカンパニー「DEC」は1985年発刊。
「エクセレントカンパニー」は当時、時代の言葉になった。
それから18年。DECという企業は存在しない。消滅してしまった。
世界一のミニコンピュータメーカーだったが
変革の波に乗れず沈没である。
こわいですね〜〜、おそろしいですね〜〜。サヨナラ、サヨナラ。
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