田舎三昧の生活と意見

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2010年3月
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●吉太郎童謡集

■Contents■
01大失敗
02秋元順子
   ネタ探し
   再失墜
  名誉回復
03収穫
  ライトアップ
    大桟橋
04ついにSONYも
05インサイド・マン
  関宿へ
   服装問題
06筋肉痛
07春の便り
08わが世の春
09奇妙な感覚
10お家芸
  降雪
  病院の評判
11不毛地帯最終話
  鳥の目
  報道加熱
12校長会見
13火の魚
14春風に誘われて
15radiko
16韓国動画サイト
  サイマルラジオ
17太宰治
18クロマグロ
  失敗と批判
19惜別
  映画と原作
  めぐりん
  マグロ安泰
20ツイッター
21サイマル放送
22大健闘
23音楽の海
  卒業式
24迷走
25公人
  デスクトップ
26ラジオ深夜便
27携帯電話
28竜馬伝
29フルスキャン
30秘書の思い
31ゆとり崩壊

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Last Modified 2010/0331
First Uploaded 2003/0901


3月31日(水曜日)
●ゆとり崩壊
小学校の学習指導要領が10年ぶりに見直された。

バブル崩壊後、日本人は放心状態。
今までの働き過ぎを反省し、心にゆとりを、というわけで
ハッピーマンデー法により連休が増えた。
あおりをくって「成人の日」など1月15日と決まっていたものが
第2月曜となったので、毎年ふらふら動いてしまうという
なんともしまりのない現象も発生。

大人の休日が増えたのに、子供たちが従来どおりでは、
家族揃って遠出ができない。
あるいは、大人が遊んでいるのに子供は勉強漬けでは片手落ち。
はたまた、民間、公務員は休んでいるのに、
教諭は生徒を相手にしなければならない…

というわけでもあるまいが、
子供たちには「ゆとり教育」というご褒美が与えられることになった。
ところが、
休みが増えて子供たちは盛り場をふらふらする。
授業時間が削減されて、学力が低下する。
国際的にも低下が顕著になってしまった。
当然、予想されていた結果を招くことになった。

最近の大学生の学力低下ぶりがよく報道されるが、
ゆとり教育を受けた子供たちが大学卒業。
社会人になったものの、あまりのひどさに企業は再教育に頭を悩ませている。

ハッピーマンデー法、ゆとり教育ともに自民党時代の遺物。
2008年3月に指導要綱改正が告示され2011年度導入となった。
というわけで、民主党の手柄ではない。

ゆとり教育では、円周率が「3」となっていたが、
昔からの「3.14」に戻された、というが
「ゆとり」では小数点以下2桁が切り捨てられ、
なぜ「3」になるのか理解できなかったけど。

改定により、教科書のページ数が平均43%増。
理科・算数67%増となるそうだ。

鉄は熱いうちに打て、という言葉通り、
義務教育は、勉強漬けでよろし。
最近は大学進学率が高いというが、
そこまで学んでも人生のたかだか16年。
社会に出てしまえば雑事にかまけて体系的に学ぶのは至難の技。

もちろん教える側にも技術が要求される。
「でもしか」教諭で、つまらない授業をするから嫌いな子供が続出する。
モンスター・ペアレントやクレーマーといった親たちも教育をねじ曲げる原因。
互いに信頼される存在にならにゃ〜いかんぞなもし。

3月30日(火曜日)

●秘書の思い
鳩山首相の元公設第一秘書、勝場啓二氏(59)の初公判が昨日行われた。
虚偽記入により政治資金規正法違反に問われたもの。
元秘書は起訴事実を認めた。

月1500万円以上の政治資金を母親から受け取っていながら、
入金先をでっちあげていた。
無断で名前を使われた人の中には死亡した人もいた。

当の鳩山首相はママから莫大な資金が入っていたことを
「知らぬ存ぜぬ」で押し通している。
私の知らぬまに秘書が全部やりました、というのだ。

『君が為尽くす心は水の泡消えにし後は澄み渡る空』

これは、土佐勤皇党の「人斬り伊蔵」として恐れられた
岡田伊蔵の辞世。
武市半平太を崇拝し信じきっていた伊蔵だったが、
半平太は彼を暗殺実行者、「鉄砲玉」としてしか見ていなかった。
土佐藩により捕らわれた武市半平太は、
伊蔵が自分が命じた吉田東洋暗殺を自白するのではないか、と疑心暗鬼になり毒殺を命じる。
同じく、捕らわれ拷問にも屈せず自白しなかった伊蔵だが、
半平太の自分に対する思いを知り、真相を話す。
これにより、半平太は切腹する。

仕える人のことを思い、よかれと思ってやった虚偽記入だが、
勝場氏はとかげのしっぽのように簡単に切られてしまった。

虚偽記入の動機について氏は語っている。
「鳩山首相が実力があるように見せたい…」

元秘書は、仕えるお方が、毛並みのよさと知名度あるが
政治手腕はそれほどでもないことを知っていたのだ。

3月中に普天間基地問題に関し、候補地を明確にするといっておきながら、
簡単に反故する、首相の姿があった。
おおかみ少年のような人が苦悩する表情でもなく、
マイクに向かって言い訳がましいことを喋っている。
無神経の図太さはピカいちだが。

3月29日(月曜日)

●フルスキャン
航空機内テロを水際で防ぐため、
国交省は7月をメドに成田空港で搭乗客への
フルスキャンを実験的に行うことに決めた。
期間は約1カ月。
レントゲンのようなもので、
これまでの金属探知とボディタッチでは発見できなかった
プラスチックまでお見通し。

そこで問題になるのがプライバシー。
赤外線写真は衣服が透けて見えることで知られるが、
フルスキャンも同じような現象が起こる。

国交省は
完全に体のラインを映し出すタイプのほか、
プライバシー保護のため、体の線をマネキンのように画像処理したうえで
映し出す機種など3タイプを検討している。

今回実験が行われるのは「ミリ波センサー」。
ミリ波という電磁波を照射して、被写体からのエネルギーの違いを計測する。
この装置を乗客に用いると、写真のネガを思わせる詳細な3次元画像が得られる。


完全に体のラインを映し出すタイプとは「後方散乱X線スキャナー」。
これは、かなりリアルだ。
男性検査官にやられたら女性は抵抗があるだろう。


モスクワの地下鉄で、
身体に爆薬を巻きつけた女性の自爆テロが発生した。
チェチェン問題が根っこにあるという。
日本では深刻な民族紛争は発生していないが、
イスラム原理主義の活動家の動きは油断ならない。
地下鉄利用者まで、スキャンが拡大されたら、
交通マヒが起こるね。

3月28日(日曜日)

●竜馬伝
視聴率は快調らしい。
書店の竜馬本は、こんなにもあったのかと思うほどの
単行本、文庫本が平積みされている。

ドラマは1部の最終回。
土佐藩内は相変わらず上士、下士が反目。
武市半平太が土佐勤皇党を結成し、
動かない半平太は突き上げをくらっている。

実際の勤皇党は京都で結成され、
半平太が土佐に戻り下士を結集する。

大正8年に初上演された「月形半平太」は、
その後無声映画時代から映画化された。
戦後、北大路欣也の父・市川右太衛門の当たり役。

原作は行友李風。戯曲のモデルは武市半平太だ。
半平太は義に厚く、真面目で一本気な人だったらしい。
しかも美男子ときている。
人望は厚かったが、尊皇攘夷一辺倒で、世界の動きを把握できていなかった。

彼の命令で藩政の中枢、吉田東洋は暗殺される。
ドラマの東洋は、やせぎすで意地の悪そうなツラがまえだが、
肖像画からは、ふっくらとした為政者然としている。
半平太を無能呼ばわりしたが、
狭い世界しか知らない半平太を評したものだろう。

半平太と東洋の板ばさみとなった竜馬は、
自分の世界と異なることを知り脱藩を決行する。

次週から、京都、江戸を舞台にした第2部が始まる。

ナレーターの「岩崎弥太郎」は、土佐藩の下級役人となっているが、
維新後、明治政府に入った後藤象二郎との関係で政商となり、
いわゆるインサイダー取引により莫大な富を築く。

ライバルだった竜馬亡き後、のびのびとしかも悪辣に商売を拡大し
三菱財閥の基礎を築くのだ。

3月27日(土曜日)

●携帯電話
必要に迫られ携帯電話を持ち始めて3年目。
当時、世界最薄ということだったが
画面は小さくインターネットに接続する気もしない。
もっとも家でPCに向かっている身としては
外出してまでインターネット画面を見たくはない。
というわけで、メールはしない、カメラも使わない。
電話、目覚まし、カレンダー、時計だけで充分なのだ。

若い連中は車内で、歩きながら、自転車に乗りながら
四六時中画面に向かっているけど、
一体何をやっているのでせうか。



かなり短い頻度でキャリア各社から新機種がアナウンスされている。
デザインはスマートだし何でもできる。
移動オフィスであり、移動ゲームルームでもあり、
機能は超小型コンピュータのようになっている。

日本は以前から「軽薄短小」といって、
電気製品をマイクロ化することが得意だったし、
それが受け入れられてきた。

小さな容器に多種類を美しく詰め込んでしまう「幕の内弁当文化」の
伝統を受け継いでいる、とも言われる。

携帯電話も例外でなく、海外製品に比べ機能の凝縮ぶりは突出しているようだ。
技術的にはすばらしいのだが、
不器用な外国人はこれをもてあます。

世界の潮流から孤立化してゆくこの姿を、
ダーウィンが「進化論」を書くヒントとなったガラパゴス島にちなんで、
ガラパゴス化と呼んでいる。

携帯市場のベスト3は、ノキア(フィンランド)、RIM(カナダ)、アップル(米)で、
これに、台湾、韓国が続くという。

高い技術を持ちながら、通信方式が異なるため、
世界から取り残される日本。
標準化競争に敗れて、独自の方式に固執しているのだろう。
残念な話ではある。



日本政府は、高速鉄道、水処理など世界のインフラビジネスに向け、
積極的に取り組んでゆくようだ。
当然、携帯電話に目が向けられてもおかしくない。

国内企業をとりまとめて欧米技術と競う。
国家戦略の仕事のひとつだろう。

3月26日(金曜日)

●ラジオ深夜便
いつものように深夜1時頃ふとんにもぐりこむ。
すでに、ミミが足元で眠っているので、
彼女を起こさないよう静かに滑り込むのだが、
横になっているので、小生はふとんの1/3くらいのスペースに
身体をまっすぐにしなければならない。
最小のスペースは、まるで棺桶に入ったようだ。

オーディオ・テクニカ製のイヤーレシーバーは快適で
いつもなら心地よい眠りの世界に誘ってくれるのだが、
今夜は違っていた。

男性がインタビューされていた。
話の内容から、映画「おくりびと」の原作となった
「納棺夫日記」の著者、青木新門氏とわかった。

やや太目の声で実に興味深い話をしていた。
現在は小説家、詩人を生業とする氏だが、
早大を中退し故郷の富山で葬儀社に勤務し納棺業務に携わる。
その経験から「納棺夫日記」が生まれた。

当時は社会から理解されていない仕事で
親戚、友人等が去っていったという。
その思いを日記に書いていたが加筆修正して単行本とした。
ずぶの素人ではなく、学生時代に文学の世界をさまよっていたらしい。

国内外の賞を総なめにした「おくりびと」により、
「納棺師」なる言葉が広く知られるようになった。
それまで、多少白い目で見られていた職業だったが希望者も増えたという。

もともと死体を棺桶におさめるという仕事は葬儀社の業務のひとつだった。
それが分業化し納棺師という職業が生まれるのだが、
きっかけとなったのが、1954年の青函連絡船洞爺丸の沈没事故。

函館の海岸に多くの被災遺体が流れ着き、
函館の住民が遺族への遺体の引き渡しを葬儀業者から依頼され手伝ったことをきっかけに、
商業として成り立つと考え葬儀業者の仕事であった納棺作業を様式化した。
葬儀業者の下請けとして名乗り始めた造語であり、
仏教等や日本の伝統文化との直接的な関連性はない、という。

青木氏は言う。
それまで葬儀社の社員として、
薄汚れた作業服を着て仕事のひとつとして処理していた。
納棺が終わると、遺族から早く帰れという目で見られていた。
あるとき、医者の白衣を買った。
同時に購入した医者が使うカバンに道具を入れて、いつものように仕事を終了した。
かたわらで見ていた老女が、
「先生様、私のときもやっていただけますか」と…

衣装ひとつで、こうも対応が変わるものか、と仕事に開眼。
様式美を確立させて、儀式に仕立て上げた。
さらに、死生観に深く興味を抱き、死に向かい合うようになる。
こうして生まれた小説をモッくんが読んで感動。
小山薫堂氏の脚本で映画化となるわけだが、
エンディングが青木氏の考えとは異なるため難航し、
原作青木新門を外し、新たな作品ということで了解を得たという。

1937年生まれというから72歳。
生死についても深い含蓄のある世代だ。

頭で考える死と、実際に親族の死に立会い目で見て感じた死はまるで違うという。

自分を愛してくれた祖母の死を見ることもなく、
自分から最愛の祖母を奪った死というものがわからず、
身近な生き物を殺し、最後は人を殺した「少年A」。
彼は、母親から「あしたは学校だから」と死に立ち会うことが許されなかった。
あそこで、祖母の死を見ていれば、と青木氏はいう。
同じ17歳、家族、親族で祖父の死に立ち会った少年の作文は、
死を受け止め人間の尊厳を思う気持ちを表現していた。

自宅でなく病院や老人ホームで臨終を迎える人が多い。
しかも、核家族化し子供に厳粛な事実を経験させない親も多い。
これから、ますます悲惨な事件が起こる可能性はある、と。


幸いといおうか、小生の場合
祖父母、父母の死の床の傍らにいた。

祖父の場合、床に臥せった祖父の枕元に4歳の小生がちょこんと座り、
うちわであおいでいる、という記憶なのだが。
位牌を調べたら昭和21年7月9日に亡くなっていた。

祖父の出た家は杉戸町でも1〜2を競う旧家で、
養子となって日露戦争前に日本橋の酒屋に入った。
その後紆余曲折があり、巣鴨に住んでいたとき戦争で家を焼かれ
杉戸の実家に疎開していた。
今は、旧4号・清地交差点の角にある化粧店の脇から入る
二階家の2階だった。
どのような葬儀だったのか憶えはないが、
枕元に座っていた記憶は鮮明だ。

祖母は金町の自宅の畳の上で逝き、
父は北松戸、母親は柏の病院で他界した。

順当なら今度は私の番。
長期患いのあとグッドバイとならないようにね。



青木氏の話が終わったのが深夜3時。
次に、津村謙の「上海帰りのリル」なんて懐かしい歌がかかってしまった。
この時間帯は富山局制作で、青木、津村両氏とも富山県出身なのだった。

1951年(昭和26年)に、「上海帰りのリル」が大ヒット。
テレビはまだなく、ラジオからこの曲が頻繁にかかる。
耳から入るものだから、小学生の身ながら憶えてしまう。

その後、父親がスポーツ用品店を開業し、
高校、大学時代は店番をやることが多かった。
客の一人に、忠さんという登山趣味の人がいた。
当時、山登りをやっていた私は彼とクラブをつくろうということになった。
何度か南アルプスに行った。
あるとき、江戸川の近くの彼の家に行った。
そこが、なんと、「上海帰りのリル」の作詞をした東条寿三郎氏の家。
忠さんは寿三郎氏の弟だったのだ。
縁側から部屋が見えた。
壁一面の蔵書だった。

そんなことを思い出しながら聞いていたら、
眠りについたのが4時近くになってしまった。

3月25日(木曜日)

●公人
公人のふんどしの紐がゆるんでいる。

週刊誌にすっぱ抜かれたのは中井国家公安委員長。
田中氏が路上で銀座のホステスをKissしている写真を激写されていた。
67歳にしてお盛んなことだ。
幸い連れ合いを亡くしているのだから、
異性を求めてもなんの文句を言われる筋合いもないのだろうが、
立場を忘れて若い女にいれ込んでいると思われても仕方ない。

その後の記事では6年前から交際していて、
最近は週に1度議員宿舎の掃除を頼んでいるという。
言い訳としてもちょい苦しい。
口の悪い夕刊紙は「議員宿舎をラブホ代わりに」と書きたてる。
公安のトップだけに、テレビのコメンテータは、
ハニートラップを仕掛けられることもある、と言っていた。
田中氏は拉致問題のTOPでもあり、
北鮮なら、古典的な色仕掛け作戦もないとは言えない。

権力の座に上り詰めた途端、
言い古された「李下に冠を正さず」を忘れてしまうようだ。

民主党は「政治資金」に加え「女性」問題が浮上してしまった。
自民党政権時、民主党は鴻池氏が議員会館に女性を引っ張り込んだことを追及。
鴻池氏は辞任、引退してしまった。
今度は野党になった自民党から追及される。
しかし、鳩山氏お得意のせりふ、「進退は本人が決めることです」と、
また逃げるだろう。

もうひとつ。

江戸川区の小学校校長(59歳)が児童の母親とできていた。
2008年、校長室で性的関係をもった、と報道されている。
ぬわんと、神聖な職域で行為に及んでしまった。
さらに、その女性を臨時職員にしていたという。
公私混同極まれりとはこのこと。
クリントン前大統領もモニカなんたらかんたらとホワイトハウスで
同じようなことをやっていたけど。

この校長、処分待ちというが懲戒免職は免れない。
下半身が暴れん坊ゆえ、晩節を汚し、家族から非難を浴び
地域から白い目で見られ…
李下に冠を正したうえ果物をもぎ取り食べてしまった、当然の報いだけど。

私人ならこんな問題はいくつもころがっている。
養老ホームでは70〜80歳になっても、三角関係のあげく刃傷沙汰が起こるのだから。

●デスクトップ
画面に好みの画像を貼り付けることができる。
わが子の写真と常に対面している人もいるが…
小生の場合、「なし」でブルー画面にしていた。
デジタルカメラのデータを編集するとき、
周囲に色が散在していると、肝心の写真が見にくいためなのだが。
無機質な画面に飽きてきたので、
撮りだめた中から適当な風景を選んだ。

しかし、あまりリアルすぎるのでうるさい。
編集ソフトで加工してみたが、思い通りにゆかない。
フリーソフトの「杜」に出かけ物色。
海外の「FotoSketcher」つ〜のがあった。
早速ダウンロード。
結果、出来上がったものを新しいデスクトップにした。
佃島の住吉神社とリバーサイドの高層マンション群だ。
変わり行く東京の姿がペン画風になっている。

ここまでの効果を画像編集ソフトで作りだすのは結構技術がいるが、
専用ソフトならではでの簡単さ。
プリントアウトして額に入れれば、そこそこサマになるだろう。

3月24日(水曜日)

●迷走
先日解任されたと思ったら、早くも復帰した。
民主党生方副幹事長のこと。
本人は辞任に難色を示し、
辞任後は千葉県市川市で小沢幹事長批判をしていた。

自由にものが言えない独裁体制の民主党とマスコミ、世論が騒ぎ、
夏の選挙に不利という判断で、急遽復帰となったもの。
朝令暮改もいいところ。
これでまた副幹事長は15人体制になったというが、
果たしてこれだけの人数がいるのかね〜〜。
民主党のやることはまるでわからない。
というより組織運営は行き当りばったり。
お粗末の限り。

自民党時代の米軍沖縄基地は「思いやり予算」で負担していたが、
自民色を払拭したいともがいている。
だが、「思いつき内閣」の悲しさ。
沖縄、米国双方にいい顔をしたい「友愛」精神が優柔不断な姿勢となっている。
結果、どちらからも信用されないことになる。

ところで、鳩山内閣になってから、官房長官が
「忖度(そんたく)」という言葉を使っている。
これまで、あまり一般的な言葉でなかった。
「推察する」「他人の気持ちを推し量る」という意味だが、
ここにも「思いやり」「友愛」精神が息づいているのかね。

3月23日(火曜日)

●音楽の海
久々にYoutubeの音楽の海へ漕ぎ出した。
羅針盤なしでは難破するので、おおまかなあたりだけはつけておいた。
見つけました、「 Anna Maria Jopek」諸島。
ハンガリー生まれ。
ニューヨークでジャズの勉強をして、本場のミュージシャンとのコラボも多い。
美人で声がよく、もちろん歌がうまい。
なりより、鼻筋が通っている。
こういう鼻を狙うあまり整形に失敗している日本の歌手がいるけど。
母国では当然大人気。

昨年、来日していたとは、ツユ知らず。
名前を昨日知ったばかりなので、当たり前なのだが。

ハンガリー語で歌われては内容はチンプンのカンプンで、
雰囲気を聴いているのみ。
だが、パット・メセニーのコラボは英語で歌う。

flvデータ30曲近くダウンロード。
次に、mp3変換という作業になったが、いつものソフトで2〜3曲しか成功しなかった。
困った、いい曲ばかりなのに。

freesoftの杜に出かけ、めぼしいものをダウンロード。
インターフェースはおしゃれなソフトだったが、
flv-mp3変換は有料版を使いましょうと英語で言われる。
仕方なく再び杜へ。
こんどは、aac変換してしまい、quicktimeで再生せきるのだが、
Sony携帯プレーヤーには読み込めない。
またまた杜へ。
aacをmp3にできない。
ファイルが破損しているのかも知れない、あるいはガードされているのかも。
ふと思いつきWindow標準のwmvに変換したら、
これが、ぬわんとうまくいった。
変換速度も速い。

ここに至るまでの時間が長く、
長時間椅子に座っていたので尻が痛くなった。
が、お気に入りの曲が増えたのでヨシとしましょうね。

●卒業式
皇室の次男坊、常陸宮息女2名が学習院高校・中学を卒業した。
長女は国際基督教大へ、次女は学習院高校へ進学するという。
長女は父親の公務に同行することも多く、
次女は子供の頃からアイススケートに打ち込んでいるスポーツ愛好家。
心身ともに健康な姉妹に、長男まで誕生。
常陸宮家は次世代皇室を絵に描いたようだ。
周囲の目も温かい。

比較されるのは皇太子ご一家。
奥方と一粒種のことでは頭が痛いだろう。
さらに、両親、弟とも外野から見る限り関係が円滑とは言いがたい。

皇太子は次期天皇になることが決まっているが、
その次は女性天皇になる確率は未定だ。
歴史上女性天皇は何人もいる。
鳩山政権は天皇論議どころではないが、
いずれ再び喧々諤々となる。
これまでどおり男性が天皇になるとしたら、
秋篠宮家の長男ということになる。

平成天皇の次男坊は、
外野から見る限り両親の覚えもめでたい。
特に、母親は3人の子持ちで
理想的な家族を営む次男が可愛くてしょうがないようだ。

皇太子は疎外感から、
三笠宮の長男のように酒に溺れることのないようにね。

それにしても、皇室は窮屈そうだ。



横須賀市の防衛大で卒業式が行われ、
鳩山首相が訓示をたれた。
「日米同盟は揺るがない」と述べたそうだが、
国防を担うエリートたちは、沖縄基地問題混迷の原因を作った
首相の言葉をどう聞いたのだろうか。

優柔不断な指揮官は部隊を滅ぼすものだ。

ところで、卒業生364名中、17名が任官拒否者という。
授業料は税金でまかない、しかも給料が支給されるという
優遇された国費学生が、自衛官にならないというのは泥棒みたいなもんだ。
育て上げるのにかかった費用分は任官するという規約はないのかね。
奨学金をもらった学生は、
社会人になったら分割返済するのが義務だというのに。

3月22日(月曜日)

●大健闘
パラリンピックで日本人が大健闘している。
現在、金3、銀3、銅5。
これは前回トリノ大会の9個を上回る成績。
スレッジ・ホッケーでは、決勝で強豪アメリカと対戦し
惜しくも金は逃したとはいうものの、すばらしい結果となった。

しかし、「健常者」大会では、大騒ぎした日本のマスコミだが、
パラリンピックとなると、急速に熱がさめたようになってしまう。
新聞のスポーツ面は、高校野球、プロ野球開幕、大相撲など
人気スポーツが開催中ということもあるのだろうが、
パラリンピックを報道する「面積」は極めて小さい。

しかも、メダル獲得者に対する報奨金は「健常者」大会に比べはるかに小額という。
五体満足選手があのような結果で終わったのに対し、
ハンディのある選手たちが、世界の強豪を相手に
これだけすばらしい結果を出したのだから、もっと応えていいのではないか。

聞くところによると、報奨金は国からの支援ではなく、
民間の寄付に拠っているという。
国はハンディを負った人たちのスポーツ振興にもっと力を入れるべきだろう。
さらに、高額な収入を得ている芸能人、企業人、文化人は
こちらの世界にもっと目を向け、
それなりの対応をしてもいいのではないか。

身体のハンディだけでなく、
国、マスコミからも差別を受けている選手たちの大健闘を見ながら
文化の貧しさを感じたのではあります。

3月21日(日曜日)
●サイマル放送
PCで聞けるラジオ。
番組一覧から希望の局をクリックするだけで、
AM、FM、短波を意識しないで受信できる簡便さがいい。

ところで、このサイトは「radiko」という。
ちょい変わった名前だと思っていたのだが、その意味するところが判明。
ラジオは「らぢ夫」、ラジコは「らぢ子」ということらしい。
単なるダジャレだった。

受信機で聞くAM放送は、ウォームトーン。
つまり、音質に丸みがあってほのぼのしていた。
対するFMは音質のいいクールトーン。
サイマル放送で聞くAMはFMのような音質になっている。

大沢悠里、毒蝮三太夫、大竹まことなどが、
普段着で好き勝手にやっているようなトーク番組は
受信機で聞くAMが似合う。
サイマル放送のとりすましたようなFM音質で聞くと
ちょっと違和感があるみたい。

3月20日(土曜日)

●ツイッター
140文字以内で「ささやく」ツイッターが増殖中。
先日は、大臣がツィートに熱中するあまり閣議に遅刻するという醜態。
鳩山総理も開始したという。
政治の世界も、乗り遅れまいとする御仁が多いのではないか。

自前のホームページに始まり、ブログ、ツイッターと新しいスタイルに
挑戦すること自体は悪いことではない。

しかし、国運を左右する立場にある人たちの「つぶやき」は慎重に行うべき。
軽率な発言をした場合の影響はいかばかりか。
特に「軽さ」の目立つ人々は要注意。

小生、昨年、流行に後れまいとエントリーしたものの、
納得できる使い方が見出せず、そのまま放置してある。
ぶつぶつとタニシのように終日つぶやいている己が姿を思い浮かべ、
気色悪さを感じたのも事実。

先日、ラジオでツイッターを地域活性に利用し始めた商店街が紹介された。
高円寺の12店が参加して実験しているという。

個々の店舗が最新情報を発信する。
例えば、今パンが焼きあがったとか、新作ケーキができたなど。
それに、地域の誰かさんが「じゃ行ってみるか」などと反応したり、
その店の感想をツィートする。
現在2400人がフォローしているという。
利用者は20代後半から40代。
軽い「乗り」を大切にし、商店街に親しみを抱いてくれればいいという。

いまのところ、売り上げ効果にはほとんど寄与していないというが、
最新の情報伝達手段を使い、店と客の双方向コミュニケーションが生まれる。
客のつぶやきが商品開発のヒントになったり、
店同士がコラボするようになり
「ハンバーグを巻いたクレープ」という新商品が誕生したという。

香川県では、地元の大学とともに実験を行っている。
人口の多い都市では効果は期待できても、
高齢化が進む地方小都市ではの悩みがあるようだ。

高齢者がパソコン、携帯電話を使ってツイッターを利用できるか、というのだ。

このため、高齢者が容易に操作できるよう
タッチパネルを用いた専用モニターを公共施設などに設置して
様子を見ているという。

3月19日(金曜日)

●惜別
内容がわからないので適当に選んだのが「惜別」。
太宰の前の2冊とまるで異なり面白かった。
昭和20年、敗戦前に書かれた。

日清に続き日露戦争にも勝利した頃の仙台が舞台。
「坂の上の雲」の主要人物が活躍する時代に
仙台医専に学ぶ学生たちの物語り。

当時、中国は世界列強に侵食されていた。
民族自立を願う若者が、国費留学で日本に来ていた。
小さな島国だが明治革命を達成し、大国露西亜にも勝った。
短期間に近代国家になった日本に学べ、というわけだ。

周青年と恩師、2人の友人。
友人の一人が老医師となり、青春時代を回顧するというもの。

周青年とは、後の文豪「魯迅」だ。

「惜別」は小説であって伝記ではないが。
周青年は、
自分の生い立ち、父を亡くした頃、なぜ日本にやってきたのか、
医者を志していたのに、なぜ文学にスイッチしたのかなどなど
熱っぽく友人に語る。
それで、魯迅の日本留学時代のアウトラインが浮き立ってくる。

日本に勢いのあった頃の青春小説。

東北一の都会仙台と東京の比較が面白い。
青森出身の太宰の思いなのだろう。

日露戦争の捕虜が仙台に収容されていた、という初耳なことも。

タイトルの「惜別」は、
周青年が日本を去るとき、恩師藤野先生の写真を所望する。
先生が写真の裏に書き記した文字だ。

魯迅は「藤野先生」という小説を大陸で著している。

周青年が、日本のことを盛んに持ち上げる。
これには、裏があった。
戦時中、大政翼賛会傘下、内閣情報局、文学報国会の依頼により書かれた小説だということ。
酒と女に溺れ、心中を繰り返していた男は、アンチ軍国主義かと思いきや、
国家の求めに応じて、チョウチン小説を書いた。
筆を折ることもせず、体制に負けた。
結局、南極、頭は良いのだろうが、精神は弱いということだ。
こういう、無頼を装うヤサ男に女は弱いのかな。

●映画と原作
昨年秋上映された『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』。
サブタイトルがついている通り、「ヴィヨンの妻」を中心に据えて
太宰治ワールドが展開されたという。
作者生誕100年関連の映画だ。
監督根岸吉太郎
第33回モントリオール世界映画祭で監督賞に輝いた。
夫に浅野忠信、妻が松たか子。
飲み屋の亭主、伊武雅刀 そのかみさんが室井滋。
映画は複数の小説をヒントにしているので、
その他もろもろの人が登場するらしい。



本棚に並べることもない小説群なので、
「グッド・バイ」に続き、青空文庫で「ヴィヨンの妻」を読んでみた。
(著作権保護期間が過ぎた太宰作品はかなりの数がここで読める)

昔から「ヴイヨンの妻」だとばかり思っていたのだが、促音の「ィ」だったとは…
映画評では「女の自立…云々」と言っているが、
これまた、Goodbye同様、しょーもない自堕落小説。
昭和22年に発表された。
なお絶筆の「グッドバイ」は朝日新聞連載のユーモア小説なのだそうだ。

敗戦直後の物資欠乏時代にヤミ酒を飲ませる吉祥寺の飲み屋。
小金井からそこへ通う、詩人の主人公。
主人公には妻子があるが、そんなことはおかまいなしに女を作り
飲み屋にはかなりの借金がある。

年も押し迫った12月、血相をかえて飲み屋の夫婦が
主人公の家に怒鳴り込んでくる。
仕入れの金5000円を盗んでトンズラしたという。

そこで、飲み屋の亭主が、ここに至る顛末を長広舌。

映画では、伊武雅刀がこの役を演じているが、
数ページに及ぶ台詞をどうこなしたのか、見てみたいところだが。

浅草で屋台をやっていたという親をもつ内儀は
夫の借金を返済するあてができたので(実は口からでまかせなのだが)
それまで飲み屋で働かせてくれと頼み、店に出る。
器量良しのうえ客あしらいもうまい。
彼女目当ての客もつく。

そんな店に、亭主が飲み屋の女を連れてくる。
修羅場になると思いきや、普通のあしらいをする。
亭主は、以前この店に働いていた二十歳前の娘にも手をつけていたという
無差別級のスキ者。

ある夜、傘に入れてくれた下心ある男に
亭主留守の家に泊め、やられてしまう。
しかし、あっけらかん。
似たもの夫婦なのだ。

ヴィヨンの妻などと思わせぶりな題名だが、猥雑な三文小説。
カストリ雑誌級ではないのかね。
なにが面白くて、こういう小説を読むのか、わかりまへん

しかし、敗戦直後の生きるのが精いっぱいの風俗は伝わってくる。
美容室を当時は「電髪屋」といったのかね?
タクシーを「タキシー」Taxyと呼んだのだろうか?

●めぐりん
一葉記念館入口というバス停の先にもバス停があった。
が、先に来たのは「入口」のほうだった。
雷門へ当然行くだろうと思って乗り込んだのが幸運の始まり。
それは都バスではなく台東区の循環バスだった。
都バスなら10分もかからない雷門までの道を、
あちらこちらをくねくね曲がり、45分かけて松屋の脇に到着した。

急ぐ旅ではなかった。
100円で下町の面影を色濃く残す下谷、根岸から鶯谷を通り、
江戸時代に吉原のあった千束を抜けるという、
はとバスではできない、きめ細かい街巡りを体験してしまった。

この循環バスは「めぐりん」と呼ばれ、
以前、雷門付近で何度も目にしているレトロ調のバス。
観光バスだと思っていたのだが、
特に年配者に欠かせない足となっている。

「東西めぐりん」「北めぐりん」「南めぐりん」の3コース。
本日乗車したのは「北めぐりん」だった。
上野公園から千駄木をまわる「東西めぐりん」もよさそう。
一度「めぐりん」で下調べをしてから、
面白そうな地域をチャリで走るつ〜〜のもいい、と思った次第ではあります。

※雷門で見かけたパンクのおにいさん。くもの巣状の刈り込みは誰がやるのだろう。

※吾妻橋付近からの眺め。右手がビールのジョッキなら、
スカイツリーができた暁は「マドラ」になるのかな?

※東武線業平橋ホームからは至近距離すぎて足場しか見えない。現在316mということだ。

●マグロ安泰
大西洋・地中海クロマグロの国際取引を禁止する提案が否決されたことを受け、
会議に出席している欧州連合(EU)加盟各国代表は
24日からの全体会合で再採決を求めない方針を固めた。

マグロ好きの日本国民はホッと胸をなでおろした。
が、乱獲は環境保護団体から猛反発をくらうので、
鯨と同じような管理捕獲へと向かうことになるのだろう。

環境保護運動が盛んなヨーロッパ、アメリカは、
彼等の突き上げを無視するわけにはゆかない。
かといって、漁業で生活する人々にも目配りする必要がある。
その狭間でゆらぎ、態度をあいまいにするっきゃない、という国がある。
アフリカ、中東、アジア諸国はそうした、先進国の欺瞞ぶりを先刻承知で、
今回の結果となった。

小生など、なにがなくてもマグロだけは…という部類ではないので、
仮に禁輸となっても痛くも痒くもない。
高級マグロに固執する食文化を笑うだけだけどね。

3月18日(木曜日)

●クロマグロ
このところマスコミでは寿司屋からマグロが姿を消すかも…と大騒ぎ。

地球上の生物の絶滅種にクロマグロが指定される可能性がある、という。
カタールで開催されている、ワシントン条約に関する、
モナコ、EUの提案を討議する小委員会で
日本時間23時過ぎに採決が行われ、日本をはじめとする中東、アフリカなど
漁業国の反対が多く、否決された。

これで、マグロが食えると思うのは早計らしい。
総会で再検討を希望する動議が行われ、
そこでひっくり返ることもある、というのだ。

「畜養」という独特の方法で養殖されたクロマグロは
日本人好みの大トロの多いマグロになるという。
日本人のマグロ好きはダントツで
クロマグロの消費の8割が日本ということだ。

ヨーロッパでも寿司は人気だが、
世論を考慮してメニューからクロマグロを外している。
ところが、中国人がマグロの味を知ってしまった。
そのうち彼等に食い尽くされるだろう。

●失敗と批判
将軍様の北朝鮮からデノミに失敗した責任者を処刑したという
ショッキングなニュースが飛び込んできた。
独裁国家ならではの非情な措置。
今後、思い切った経済政策を提案する人間はいなくなるだろう。

小沢将軍様の民主党では将軍を批判した副幹事長が解任された。
民主党には10名近い副幹事長が存在するのには驚いた。
いくらなんでも粗製乱造では有難味が薄れる。
わが国の将軍様は知らんぷりを決め込んでいるが、それはないよね。
腹心の副幹事長が気をきかしたとでもいうのかね。
党内は恐怖人事が渦巻く。

死刑とクビの差こそあれ、
これが期待された政党の実情とはね。

3月17日(水曜日)

●太宰治
昨夜は松本清張生誕100年記念ドラマ「霧の旗」を見たのだが、
ミスキャストで、まるでしまらない出来になってしまっていた。
太宰治も同じく生誕100年なのだそうだが、戦後早い時期に自殺したので、
この二人が同年とは思いもよらなかった。

無頼派・太宰治だが、その生き様が好きではないので、いわゆる食わず嫌い。
中学後半から高校にかけて太宰文学に夢中になる人が大勢いるらしいが、
「人間失格」「ヴィヨンの妻」など読みたいとも思わなかった。

BS・TBSで日本文学の短編をドラマ化していた。
その中に太宰の「グッドバイ」があった。
執筆中に自殺したので未完のまま、彼の短編集に収められているようだ。
Pandoraで見ていたが、途中でアクセスができなくなったので、
青空文庫の作品を読んでみた。

題名の「グッドバイ」とは、彼がこの世に別れを告げる最後の言葉と思ったのだが、
女と別れるとき、耳元でささやくためのものだった。
さすが、青森出身の野暮な旦那。

短編で、しかも未完なので実に短い。
時代は昭和23年。
主人公は雑誌編集者で闇屋もやっている。
闇の商売は才覚があるようで金はある。
埼玉に妻子を置いて都内のアパートに一人住み、二股稼業を続けている。
さらに無類の女好きで相手は10人はくだらない。

小説家の葬儀の席で、焼香にきた文士と顔を合わせる。
彼に、女たちと手を切り妻子を呼び寄せようと思う、と話す。
文士はいろいろ策をさずけるが、その中のひとつを実行することになる。

10人以上の愛人の容姿を上回る絶世の美女を探し、
妻とという触れ込みで愛人を訪問する。
相手を見れば勝ち目はない、と身を引くだろう、というもの。

そして、あっと驚く美人を探し、お別れ行脚に出向くのだが…

書いているうちにばかばかしくなってきた。
これが絶筆というのだから。
自意識過剰のケチな男のヨタ話だぜ。

ドラマでは、彼が通った銀座のバー「ルパン」が映される。
私も「御幸通り」脇のそこに何度か行ったことがあるが、
雰囲気はよく出ていた。
ここで写した有名な写真がある。
椅子に片足を乗せ得意げな表情の太宰だ。
ドラマでは、そのポーズが再現されていた。

高校生の読書感想文コンテストつ〜のがあって、
好色男の別れ話「グッドバイ」を選ぶ奴がいる。
先のある若者が、こんなくだらない小説を読んで
わかったような作文をしてもいいのかね?

3月16日(火曜日)

●韓国動画サイト
NHKで13日に放映された「火の魚」が
早くも韓国動画サイトPandoraにアップロードされていた。
というより、広島放送局制作のこのドラマは昨秋、中国地方限定で放映されていた。
その直後にアップロードされたのかも知れない。

このサイトは日本のTVドラマが短時間のうちにアップロードされるので人気がある。
いつもは負荷がかかり再生が容易ではない。
が、今日は意外なほどスムーズに見ることができた。
先日はTVで「ながら見」だったので集中できなかった。
で、老作家と女性編集者の「心の揺れ」とカメラワークに注目しつつ、再観賞。

島で「無惨な孤独ぶり」をさらす老作家と、
重い病気にかかり死の恐怖と対峙しながらそれを感じさせない女性編集者。
作家の心模様が、ティーカップ、影絵、金魚の水換え、魚拓、見舞いなどを通じて
巧みに描かれる。
また、島の描写がいい。
美しい風景と、そこで暮らす人々の明るい姿が伝わってくる。

※老作家にとって金魚は若い女性そのものだったが、魚拓という残酷な儀式が始まる

※涙を浮かべながら作業をする「とち子」 思わず顔をそむける老作家

人生の「冬」の時期を迎えた老作家と、
人生の「夏」ながら「死」と背中合わせの女性編集者。
二人は激しく言い合いながら、互いに生きることを確かめ合う。
老作家は心の傾斜を「ヤバイ」と感じ、封印しつつも、つい隙間からこぼれそうになる。

※互いに控えめな愛の告白のあと、とち子は去ってゆく。悄然とする老作家。

※病院の前で深々と頭を下げる礼儀正しい、とち子。
今生の別れとなるかも知れないのだが、口を金魚のようにぱくつかせ言葉が出ない老作家

永遠の別れになるかもしれない病院の最後のシーン。
大きな薔薇の花束をお見舞いにもらった「とち子」は、うつむきながら
「もてている気分です」という。
あくまで、仏頂面を装い老作家は
「あながち気のせいではない」とこたえる。
互いの気持ちを伝える精一杯の言葉だった。

「秘すれば華」ね。

還暦を過ぎた、人生の「冬」予備軍男子に見ていただきたい秀作ではあります。
韓国動画配信サイト「パンドラ」へどうぞ。
NHKのプロモーションサイトもぜひご覧下さい。

http://www.nhk.or.jp/hiroshima/program/etc2009/drama09/index.html


※21時から日テレ・松本清張生誕100年記念「霧の旗」を、
間違って見てしまった。
私生活ではルンルン気分の市川海老蔵が気鋭の弁護士役だったが、
相変わらず歌舞伎バリの目をむくくさい演技。
熱演すればするほど笑いがこみ上げてくる。シリアスドラマなのに。
昔、大河ドラマ「宮本武蔵」も早々に見るのをやめたことを忘れていた。
後半はコマーシャルが多くて閉口。もう結構。

●サイマルラジオ
一昨日夜から試験放送が始まった。
ビルの谷間ではAM放送が受信しにくいそうで、
その解消が主たる目的のようだ。
ラジオと同時にインターネットに流すことで
聴取が安定すれば広告媒体としての再復権も期待されている。
関東地方は1都3県がサービスエリアで、AM3局、FM3局、短波1局が受信できる。
NHKが参加していないのはちょっと残念。

※全局の番組プログラムで選局

私の住む町は都心35k圏。
AMは良好に受信できてもJ−Wave、TOKYO-FMは
アンテナを張らなければ雑音がひどくて聞けたものではない。
それが、インターネット経由なら改善できる。
音質のよさがウリのFM放送を、やっとクリアに聴けるようになった。

昨日アクセスしたが、なかなかつながらない。
サーバーのキャパは2万人程度らしい。
それを上回るアクセスが集中すると聞けない。
8月から本放送になるようだが、
人気があればサーバーの容量も拡大されるだろう。

※小型ノートCPは、ブラウザを小さくして受信局だけを表示

今朝は小型ノートをパワーアンプ経由でスピーカーにつないでみた。
ヴォリュームを上げてもFM特有のサーサーという微小なノイズがなく快適だ。
J−waveクリス智子さんの軽やかな声が心地よい。
田舎住まいだからnack5で我慢するかとあきらめていたのだが、
やっと東京に窓が開いた。

都内のデザインプロダクションでは
J−waveを一日中BGMで流していた。
大人のパーソナリティのおしゃべりとアダルト・オリエンテッドな選曲。
オフィスは本や画材で雑然としていても、おしゃれな感じだった。
80年代の話しだけど。

サイマル放送だが、
昨夜はラジオとタイムラグがなかったが、今朝は2秒以上遅れていた。
アクセス量で差が出るのだろうか。

3月15日(月曜日)

●radiko
PCでラジオ放送を聴くにはUSBにチューナー接続しなくてはならなかったが、
首都圏では本日から14日からradikoというサービスが始まった。
これを利用すればHPから民放を聴取できるようになる。
IPサイマルラジオというらしい。
早速、アクセスしてみたものの
ラジオファンが一斉に訪問しているのでサーバーの能力を超えた。
つれなくも「ただいま混み合っています」のメッセージが出るばかりで、
肝心のページが表示されない。

19時30分過ぎ、ついにアクセス成功。
TBSを聴く。
同時にラジオのスイッチを入れておいた。
ワンセグのようにタイムラグがない。
音質はデジタルなので、ラジオより数段優れ、しかもステレオ。

FMにJ−waveもクリアに受信。
ラジオではかすかな雑音が入るのだが、サイマル放送は澄んだFM音質。
当地では聞けないinterfmまで受信。
1都3県がサービス範囲でよかったネット。

AM、FMともに、ときどき音が途切れることがあるが、それ以外は快適だ。
つい最近外付けチューナー購入を考えていたのだが、
待っててよかったネット。

3月14日(日曜日)

●春風に誘われて
播種の時期が1カ月遅れたため、土中のダイコンはまだ小さい。
だが花をつけるため、中央が伸びだした。
このままでは「ス」が入ってしまい食用に適さなくなる。
…と思いつつ、心は賑やかな銀座方面に飛んでいる。

ホコテンの中央通りは、浮き立つ気分の人たちで賑わっている。
薄着と厚着が混じりあったこの時期特有の光景。
松屋の前で、ぬわんと「下町芸能楽団(だったかな)」の
3人組のお兄さんたちが、懐かしい歌謡曲を披露していた。
上野公園、浅草遊覧船乗場、そして銀座と3回お目にかかっている。

※銀座4丁目。 右は昭和37年当時。三愛ビルが建築中(毎日新聞より拝借)
銀座には「空」があった。
車道の真ん中に都電の停留所「安全地帯」が見える。
当時は交通量が少ないからよかったが、現代なら車が飛び込んできそう。
その頃、大学2年生。コピーライター養成所に通うため銀座には週に2〜3度出てきていた。
カメラを常時携帯することもなく、ふらふらするばかり。
3年後に銀座に就職するのだが、飲み歩くばかり。
当時の記録写真がないのは残念!!


※ここで会うのは3回目 大衆芸能団のおにいさんたち

さすがに「花の都」銀座にふさわしく大勢が遠巻きにして
「レトロ」ミュージックを楽しんでいた。
彼等の前に置かれた帽子にお金を投げ込む姿も多い。
相変わらず謙虚な姿勢でお礼を言って去っていった。

※フランフランの開店デモ

テレビのインタビュー、新規開店を告げるパフォーマンス
銀座ならではの光景が繰り広げられていた。

間もなく取り壊される歌舞伎座の前では、
写真を撮る人、撮られる人たちが集まっている。
なんと、あと1カ月ちょいで解体作業が始まるのだ。

※歌舞伎座前で別れを惜しむ

銀座1丁目の裏通りは、青春時代の遊び場だが、
幸稲荷を残してビルに変わる。
「卯波」の姿がない。寂しい。
30坪に欠けるスペースが建築前に「農園」になっていた。
都会の人にはこれでも貴重な空間だ。

※銀座の田圃

※懐かしい飲み屋が消えていった。

変わりゆく街の姿をデジカメにおさめ、久々に浅草から電車に乗る。
業平橋駅前に建設中のスカイツリーは、あまりの至近距離のため、
その威容を見ることはできない。
アサヒビールの金色に輝く巨大な「う*こ」の奥にそびえて見える
浅草からの風景のほうが、バランスはよさそう。

わが町のコミュニティセンターでは、社交ダンスの競技会が開催されていた。
ホールをちょいのぞいたが、繰り広げられていた光景にびっくらこいた。
派手なメイクをしたおばちゃんたちと、
同じくダンスウェアに身を包んだおじちゃん、おじいちゃんたちが
胸を合わせステップを踏んでいる。

贅肉をものともせず、肌もあらわに踊りまくるおばちゃん。
出番を待つおじちゃんのひとりは、オールバックの髪を染めていた。
いかにも、遊び人風情。

中高年にダンスが盛んだとは聞いていたが、
これは偉大なる回春スポーツなのではないかね。

派手な集団が去った会場は施錠されひっそりとしておりました。

3月13日(土曜日)

●火の魚
NHK広島放送局が室生犀星の短編をテレビドラマ化。
昨年の文化庁芸術祭大賞を受賞したという。
大正・昭和の大作家の作品だが、その小説の名は知らなかった。
朝刊ラテ面で紹介されていたこともあり興味をそそられた。

CX不毛地帯で大門社長をやっていた「原田芳雄」が、老作家を演じている。
もともと存在感のある俳優でブルース系の歌もうまい。
昭和15年生まれというから古稀を迎えるのだが、
歳を感じさせないほど若々しい。

活躍中の男っぽい俳優を挙げれば、原田芳雄、伊原剛志だろう。
ふたりとも時代劇がめっぽう似合う。
時代のヒーローとはちょっと違ったとらえ方をした「龍馬暗殺」の
竜馬を演じた原田芳雄。
大河ドラマ「新選組!」で会津藩士・佐々木只三郎を演じた伊原剛志。
幕府見廻組は竜馬を暗殺したとされるだが、旗本だった佐々木はこの一団の責任者だった。
奇しくも幕末の志士役で存在感を強烈に発揮していた。
伊原は「硫黄島からの手紙」で、バロン西を演じたが軍人役も似合う。
反町隆史も男っぽさ路線を狙っているようだが、
活劇向きで、まだ心理描写は演技が浅い。

話が、ちょい脱線。
で、ドラマ「火の魚」。

30代中頃で直木賞を受賞した村田省三は、若気の至りで太宰ばりの無頼派を気取り、
酒と女にのめりこんだあげく、体をこわし故郷の瀬戸内海の島に帰る。
速歩を日課にするなど健康に留意しながら生活を送りつつ連載小説を書いている。
食事の世話をする女性はいない。
食材を買いに行き難癖をつけたりしている。
無頼さは相変わらずで島の人たちから変人視されている。

東京の出版社から月に1回原稿を取りにはるばるやってくるのだが
村田番の男性編集者に代わり若い「折見とち子」が現れた。

「とち子」とは奇妙な名前だが、これにはわけがある。

村田は、無断で担当を代えた出版社に電話で「原稿は渡さん!」と怒鳴る。
「とち子」は自分に向けられた罵倒に近い暴言に耐え、
浜で時間をつぶし、再び老小説家の前に現われる。

舞台は現代だが、「火の魚」は中央公論社から昭和35年に刊行された。
犀星が肺癌で73歳で死去するのが昭和37年。
「とち子」にはモデルがあり、「金の魚」の中で老作家が書いている小説のタイトルは
「蜜のあはれ」という、犀星が昭和34年に書いた小説だ。
(擬人化した金魚と小説家のエロチックでもある内容は、
昔、NHK深夜便で朗読されたかもしれない。
作家の名前は知らず、そのときは不思議な気分で聞いたような気がする)

作家、村田はつまり犀星。
原田芳雄は69歳で70歳の老作家を演じたことになる。
絶妙の取り合わせというべきか。
実際の犀星の骨ばった顔にくらべ原田はふっくらとし肌の色艶もよく、
不毛地帯の大門社長のような髭だが、さらに短く刈り込み、
若い娘にももてそうな「ちょい悪おやじ」という雰囲気だ。

老作家の強烈なジャブにもめげない「とち子」に、
相変わらず難問をぶつけるが、それを巧みにかわし、逆に反論してくる。
小娘とたかをくくっていたが、連載中の小説を痛烈に批評される。

親以上の年齢差がある「とち子」の口調は丁寧、きまじめで一定の距離を置いている。
老作家は相変わらずぶっきらぼうな口ぶりだが、次第に胸襟を開く。

実際、室生犀星は小説を書き上げておしまい、という作家ではなく、
本の装丁にもこだわりをもっていた。
アイデアを出し最後まで口を出したという。

「金の魚」でも、最終回の原稿を渡し装丁の話となる。
作家は机の脇で「ランチュウ」を飼育していた。
豪華な金魚をていねいに別の容器に移す水換えのシーンがある。
この金魚を見つつ妄想小説「蜜のあはれ」が生まれたものと思われる。

作家は、「とち子」が父親の釣趣味の影響を受けて「魚拓」の腕があることを知る。
そして、この「ランチュウ」を魚拓にして本の表紙にしよう、と提案する。

魚拓にするということはランチュウを殺すということだ。
「とち子」は涙を浮かべながら老作家の注文に応える。

装丁の打ち合わせに来るはずの「とち子」が現れなかった。
老作家は編集部に電話して、予想もしなかった事実を告げられ驚愕する。

※実際の装丁 金魚はランチュウではない。


※火の魚のカバー

そして、ドラマの冒頭のシーンとなるのだが。

麻の上下とパナマ帽という昔の「伊達男」姿で島から東京にやってくる。
途中花屋に立ち寄り、バラの花束を購入。
代金は1万円を超えるのだが、作家は2万円を無造作に渡す。
結果、結婚記念日に夫が妻に渡すような大きな花束となった。
病室に行くが「とち子」はいない。
階下のコンコースの椅子に、
夏だというのに毛糸の帽子をかむり点滴台を持った彼女がポツンといた。
あわてて、そこに出向くが彼女の姿はなかった。

老作家は病院の庭の片隅で大きな花束をかかえて1時間以上も途方にくれていた。
こざっぱりした服に着替えた「とち子」がやってくる。
帽子はかむったままだ。
癌の放射線治療で頭髪が抜けてしまったのだろう。

変わり果てた姿に、老作家は今までの非礼を詫びるが、意外な答えが返ってきた。
彼女の目には、作家が瀬戸内の島に引きこもってから小説が変わってしまったと映った。
このまま、老人の繰り言のような作風ではまずいと思い立ち、志願して担当となった、という。
老作家は自分の手の内で動いていたと思っていたのが、実は逆だとわかる。
ここに至り、恋愛でもない友情でもない不思議な感情に揺り動かされる老作家。

島に戻り、「金魚」も「とち子」いなくなった空間があった。
瀬戸内の風景は明るくのびやかで、時はゆったりと流れていた。



編集者の「折見とち子」だが、
これは、装幀家、製本工芸家、エッセイスト「栃折久美子」がモデルとされている。
劇中の名前が、微妙に本人を想起できるので面白い。
彼女は、東京女子大学卒業、筑摩書房の編集者をへて昭和42年ブックデザイナーとして独立した。
愛書家には知られた存在という。
1928年生まれで存命。
仕事を通じて森有正を知り、以後森の死去まで恋愛関係にあった。
2003年に刊行した『森有正先生のこと』は話題を呼んだ。

では、森有正(もり ありまさ)1911年11月30日 - 1976年10月18日とは?
日本の哲学者、フランス文学者。
明治時代の政治家森有礼の孫。
父親の森明は、有礼の三男で、有馬頼寧の異父弟、キリスト教学者、牧師。
母は伯爵徳川篤守の娘。祖母寛子は岩倉具視の五女。
妹は世界平和アピール七人委員会の委員を務めた関屋綾子。



声のざらついた普通の女性のような
「折見とち子」を演じた尾野 真千子とは?
1981年11月4日(28歳)。
1997年の映画『萌の朱雀』で主演デビュー。
地元奈良で撮影された映画『殯(もがり)の森』で再び河瀬監督とタッグを組み主演。
『殯の森』はカンヌ国際映画祭でグランプリを獲得。

「火の魚」を演じたあと、老作家との関係を
「だんだん、いとおしく思えてくるのは確かだけど、二人の間の空気はピンク色じゃない。虹色」
と、言っている。

主演の原田芳雄が足立区出身とは知りまへんでした。

3月12日(金曜日)

●校長会見
学習院の波多野校長がワイドショーで単独会見。
やはり、男児の行為を大袈裟には考えていなかった。

氏も学習院小学校で学ばれた経験から
皇室子弟といえども特別扱いはしない、という伝統があると語った。
平成天皇の息女サーヤのときも似たようなことはあった…と。

低学年に限らず小学校では
男児が大声を出す、廊下を走り回る、ドッジボールで強い球を返すなどは
ごく自然なこと。

皇室という礼儀正しい、静かな大人に囲まれた環境と、子供の世界は違う。
そのギャップが今回の不登校問題に発展したのではないか。

平成天皇と美智子様が声明を出された。
今回のことで相手が不当な扱いを受けないように、と。

学習院は、授業中もう一人教諭を増やすという対応をするようだ。
ざわつかないよう監視するのだろう。

公立小学校では当たり前のようなことを
宮内庁がなぜ今回発表したのか。
昨年11月頃から不登校の兆候が出ていたというのに。

学習院の教育方針と
宮内庁が希望する皇室子弟の扱い
(やんごとなきお方をぞんざいに扱うな)
に対する認識のズレなのだろう。

宮内庁がマスコミに発表するものだから、
コトは大袈裟になってしまった。

皇女と母親を必要以上に悩ますことになってしまった。
アフリカ訪問中の父親は気が気ではないだろう。

3月11日(木曜日)

●不毛地帯 最終話
半年間続いた社会派ドラマが終わった。
当初、先は長いと思ったがあっという間。
2回見逃したが、動画サイトでカバー。

初めての石油ビジネスで4回掘削に失敗。
はらはらさせられたが、執念で掘り当てた。
重役会の席上に成功の吉報が寄せられるところなどドラマチック〜〜〜。
日米自動車会社の結びつけにも成功。

大門社長は壱岐の追い出しを画策し
地位が危機的状況に陥った壱岐だが、どうにか面目をほどこす。
社長は投機ビジネスに失敗し会社に大きな損害を与える。

そんな折、壱岐は大門の退陣を要求。

社長を追い出し自分がトップの座に着く、と一瞬誰もが思ったが、
彼はそんな男ではなかった。
一緒に会社を辞すというのだ。

かっこい〜〜〜。
モデルとされる実際の瀬島龍三は副社長から社長にはならず会長になったが。

退職して何をするかつ〜〜と、
シベリアの大地に眠る同胞を帰国させるという、
亡くなった元大佐の遺志を引き継ぐことだった。

地位に恋々とせず潔く、
次なる目標も崇高で、ますますかっこよい。

結婚するようでなかなか結ばれない陶芸家の小雪さんとは結局平行線。
シベリアの遺骨収集にメドがつくまで待っているというけなげなお言葉。
男のわがままを許してくれる
昭和40年代の女性は立派でおます。

男の嫉妬心を臆面も泣くさらした岸部一徳元副社長も
最終話では、愚痴もこぼさずやっと男になった。
心臓の具合もよさそうで子会社転出が彼の心身によかったのだ。

社長、副社長が同時に去った近畿商事は
個人の采配で動くという商店感覚から組織で事にあたるという
近代組織に変わってゆく。
前途に栄光あれ、ね。

ともかく大団円。
過去のシーンがフラッシュバックされたが、
壱岐と出会った昭和30年代の大門社長の若かったこと。
退陣を決意した頃は、相応の歳をとっていた。
原田芳雄のメイクは上手だったが、
壱岐は、実年齢が若いので、年寄りメイクをしても肌のツヤがよくて
「とっちゃんぼうや」だったのは残念。

ともかく、半年間、
小生が社会人駆け出しの頃の時代を懐かしく思い出しながら
見させていただきましたよ。

●鳥の目
テレビ東京で伊勢崎線を飛行船から見るという番組をやっていた。
浅草起点で東武動物公園までだ。
19時55分から20時まで、
画面に向かってわいわい言いながら(年寄りの特徴らしい)見た。
終点に着く頃は番組も終わりに近く、
東武動物公園内をちょっと紹介して終わってしまった。
だが、わが家が一瞬映りこんだ。
バンザ〜〜〜イ!


●報道加熱
皇室の子弟に対する「いじめ」かと思える事件が発生し、
マスコミが芸能ニュースばりの加熱報道状態になった。

ことの発端は皇太子の一粒種、学習院小学校2年の愛子さんが
登校できない状態に陥っている、と宮内庁が発表したことによる。

男子上級生の乱暴な振る舞いによるものらしい。
宮内庁発表を受けて学習院側も釈明を行った。
通常なら理事長、校長など最高責任者が顔を出すはずだが、理事クラスが対応。
学習院の認識は「たいしたことでない」とでも言いたげ。

双方の言い分は、歯に絹を着せたようで真相が見えてこない。

明治維新後、京都にあった公家の教育機関を東京に移し
皇族、貴族、上流階級が学ぶ由緒ある学習院だが、戦後は誰もが学べるようになった。
昔ほどのステイタスはなくなったが、まだ「かおり」は残っている。

ゆくゆくは天皇になる可能性も秘めている皇女に対する暴力沙汰とは聞き捨てならない。
が、一代で財を成した成り金の子弟がハクづけで小学校に在籍していることもあるだろう。
その子が親の血を引く乱暴者…

週刊誌も一斉に書きたてた。
それによると、昔から皇室の子弟に対する「いじめ」はあったようだ。
「通過儀礼」と表現されていたが。

それが表面化しなかったのは、厳重な箝口令が敷かれたことによるものだろう。
由緒ある学習院の不祥事は絶対に表に出さないという暗黙の了解事項があったのかもしれない。
ことによったら「ご学友」の存在は、
将来、天皇になる方の親衛隊、ボディガードだったかも。

愛子さんの場合、「女性のご学友」は作らず、自然に「親友」ができることを
両親は望んだのかも知れない。
そのスキをついて暴力まがいの事件が発生。

学習院側の説明があいまいなので、事件にますます尾ひれがついていくだろう。

企業の危機対策は日頃充分に考えられているが
教育界は起こってからあたふたし、
弁明にならない対応でボロを出すことになる。

3月10日(水曜日)
●お家芸
わが国の「非核3原則」で「核を持ち込ませない」で「密約」があったことが判明。
自民党の歴代首相は(密約は)ない、と強弁していたが「ウソ」だった。

以前から横須賀にやってくる原潜に
小型核爆弾が搭載されているのではないか、と疑惑があったが、
官憲が立入り検査できるわけがなく、うやむやのまま。

唯一の被爆国、日本は核に過剰反応を示す。

だが、日米安全保障条約を結んでいる日本は、
核を作らない、使わない…は当然だが、
米国の核の傘の下で守られているわけだから
米国側の「武装」にまで口を出しにくいというつらい立場。
国民の核アレルギーを考えれば、拒否したいところだが、
米国は核の抑止力を力説する。
苦肉の策として「見てみないふり」を決め込むという秘密の約束をしてしまった。

米国からすれば、
「チェッ、今さらなにを昔のことを蒸し返すのか」という思いだろう。
さらに、米国と距離をおき対等な関係を構築しようとしている
民主党を苦々しく思っているだろう。

かと言って、安保を破棄してすべての軍隊を引き上げるわけにもゆかない。
なにしろ、日本は中国、北朝鮮、ロシアなど北の脅威に対する防波堤なのだから。
日本も全軍備を自前で行うには憲法改正、再軍備という段取りで国家は混乱、
東南アジア諸国はこぞって危険視する。
暴走させると何をするかわからない狂気の国という認識だから。
その前に東南アジアに展開する日本資産の凍結ということになったら目も当てられない。

さまざまな問題が噴き出すわけで、
現政権は国防はアメリカの援助を仰ぎながら距離をとるという
虫のいいことを考えている。
沖縄基地移転が進展しないのは、その最たるもの。

ことをいたずらに先送りしてうやむやにする。
はた、と気づいた。
これは、開国を迫られた江戸幕府の外交技術のそっくりさん。
とにかく問題をたらい回しにして、時間を引き延ばすだけ延ばしたあげく、相手の意向を飲む。
結果的に不平等条約となるのだが、これは日本のお家芸なのだ。

日清、日露戦争に勝利して、
世界の一等国の末席に着座したとき、不平等条約の改正が行われた。
今の日本はこんな大戦ができるわけもないので、
結局、米国に押し切られることになるのではないかね。

武力の後ろ盾なくして外交は語れない。
これが現実だ。
「非核」で去勢された日本は、ものかげに隠れ嵐が過ぎ去るのを見守るばかり。

●降雪
みぞれ混じりの雨が夕方から雪に変わった。
このまま積もるのかと思ったら
降ったりやんだりした結果、夜遅く止んだようだ。
朝、デッキや庭は少し積もっていた。

ウチのミミちゃんは私のふとんの中で
相変わらず朝寝坊をしているが、
デッキには、どこぞの猫の訪問の足跡。
外猫は肉球も厚くなっているので雪の冷たさも苦にならないのかな。
ミミは雪の上を歩いたことがないので立ちすくむだろう。

野菜カバーにも降り積み、その重さに耐えていた。
中でダイコンが窮屈そうにしている。
早く外してあげたいのだが、
この寒さが続くうちは無理だろうな。
(過保護とは思うのだが…)

●病院の評判
ネット上に口コミサイトがある。
念のため、先日行って閉口した隣り町の
クリニックを探してみた。
女性口コミサイト「ウィメンズパーク」というのがあった。
目的のクリニックもいくつかの投稿が掲載されていた。

評判は…

先生は男性でとても真面目、説明もしっかり…

などと好意的な投稿にびっくらこいた。

初めて訪れたとき、子連れの若い母親の姿があり、
待合室の隅にはおもちゃなどを置いたキッズコーナーもあった。

そのクリニックを小生に紹介してくれたのは年配の女性で、
彼女は「ちょっと恐い先生ですけど」と言っていた。
あの暴言医者は若い女に優しく親切なのだろうか?
花粉症、難聴に悩まされる年配者は大勢いる。

シワの多い年代に厳しく、若い女に目尻を下げる
二重人格どころか、単なる助平医者ではないか。
年配者が嫌いなら小児・ヤングウーマン専用クリニックと明記していただきたいね。

3月9日(火曜日)
●奇妙な感覚
相変わらず床の中でラジオを聴いている。
年配者の定番、NHKの深夜便だけでなく、
民放、FM、TVなど寝つくまで気まぐれに変えている。

以前は小さなラジオで音を出していたのだが
タイマー機能がなくそのまま朝までつけっぱなしということもあった。
で、今は100分から1分まで任意で設定できる超小型に替えイヤホン聴取。
60分にセットしているが、たぶん15分以内で白河夜船だろう。

そのラジオは単4乾電池1個で作動する。
使い捨てアルカリを三洋エネループに変えた。
この種の乾電池はカラになった瞬間受信できなくなる。
と、思っていたのだが違った。

民放の賑やかなパーソナリティの番組だった。
その声が次第に小さくなってきた。
ヴォリュームを上げてもまた同じような現象だ。
真冬に逆戻りしたような寒さだった。
蒲団から出て電池交換するのも億劫なのでそのまま聞くことにした。

闇の中で声が次第に遠のいてゆく。
耳をすましそれを聞こうとする。
さらに音声は小さくなり、す〜〜っと消えていった。

このとき不思議な錯覚にとらわれた。
人間の臨終とはこんなものなのでないか、と。

誰かが必至に呼び続けている。
当人は目をつむったままだ。
初めははっきり聞こえているのだが、
次第に遠のき、闇に消えてゆき「無」となる。
それが「永遠の眠り」なのだ。

交通事故などで一瞬のうちに命を失うサドン・デスの場合は生か死1か0のデジタル。
老衰で次第に命のともし火が消えてゆくのはアナログ。

電池の寿命が尽きただけのことなのだが、
宗教的な思いが一瞬走りましたね。

3月8日(月曜日)

●わが世の春は
ひと昔まえ、日本人の多くは「中流意識」をもっていた。
昭和52年の内閣広報室の調査では9割が中流意識という時代があった。
ローソクが消える寸前、ひときわ明るくなるのに似た
「バブル時代を」経験し経済発展は墜落。
「歓楽尽きて哀愁深し」というか、祭りの後の気が抜けた状態が続く。

「空白の10年」といわれるが、これといった景気浮揚策も打てず、
祭りの後のゴミ処理に作業に追われた。
で、その先に待っていたのが終身雇用の崩壊と能力主義、成果主義という
効率一辺倒の雇用体系。
こんなアメリカンスタイルが日本の風土になじむわけがないと思っていたが、
お先棒を担いだあまたの企業は、社員間の風通しが悪くなり反省している始末。

小泉純一郎の甘言に乗せられ、「痛み」を分かち合った結果、格差社会が誕生。
景気は回復する気配は見えず、ワーキング・プアを生み出し貧困社会に陥落。
「一億中流意識」なんて言葉があったことすらウソのように思える。

一方、遅れてやって来た中国は、右上がりの経済発展で浮かれている。
日本に買い物観光客がどっと訪れ、
札びら切って銀座、秋葉原でショッピング。
ついでに、不動産にも目をつける。
さらに、中国人男性は日本人女性をカミさんにしたいという
大それた欲望があるらしい。

良識ある日本人はマユをひそめるが、
日本がバブルに浮かれていた頃、
心ない同胞たちが欧米、東南アジアでやってきたことと変わりない。

持ちなれない連中が大金をつかむと
人種を問わず暴走するということだ。



長期政権という自民党の調子に乗りすぎた舵取りに嫌気がさし
民主党にでも、と思った国民だったが、
リーダーの優柔不断さに、これまた嫌気がさしてきた。
かといって、がたがたの自民党に戻すわけにもゆかん。

民主党は苦肉の連立を組むものだから、
他の2党に揺さぶられっぱなし。
沖縄問題はどこへ「着岸」するかまるで見えない。

現代日本の政治家レベルは、あんなものなのだ、と諦観するのも癪の種。



大衆は一時期、わが世の春を謳歌したが、「中流意識」の明確な定義はないようだ。
物質的な豊かさを享受できる消費社会の到来で
マイホーム、マイカー、家電品を手中にした意識変化だ。

経済産業省が定義している「中間層」は
年間可処分所得が約45万〜約315万の世帯の人々という。
最低と最高の間にはかなり開きがある。
統計上のことと思うが、これをひとくくりにして「中間層」とは、いささか乱暴ではないか。
これを以って、日本は貧困社会ではないと言われては心外だろう。

3月7日(日曜日)

●春の便り
気温は上がらず、ぐずついた日が続く。
冬を引きずる殺風景な庭だが、
日は伸び足元には小さな花が咲くようになった。
野菜のカバーを外す日もそう遠くはない。



3月6日(土曜日)

●筋肉痛
昨年12月、古利根川の終点、中川との合流点を訪ねて
松伏町と越谷市の境界まで行ったときはなんでもなかった。
昨日、距離の短い関宿往復をしたが、本日右太ももが筋肉痛。
足を引きずるように歩く羽目になった。

ふだん運動らしきものをしていないので、
いつもよりギア比を上げ脚に負担をかけ高速で走ったのが原因か。
気は若いつもりでも体力は確実に低下しておりまする。

3月5日(金曜日)

●インサイド・マン
NHKハイビジョンで21時から2時間放映。
デンゼル・ワシントン、ジョディ・フォスター、クリストファー・プラマーという
豪華な顔ぶれにふさわしい、面白い映画だった。
TUTAYAで借りた5本が束になってかかってもかなわない。
2006年に製作のサスペンス映画。

NYの信託銀行に強盗が入る。
交渉人のデンゼル・ワシントンが事件を担当。
銀行は警察に包囲されSWATが周囲のビルから銃口をのぞかせている。
犯人がどのように脱出するのか興味をそそる。

銀行の会長はクリストファー・プラマー。
アングロサクソン系の顔つきがミソだ。
貸金庫に秘密の何かが収められている。
銀行は戦後間もなく設立されたのだが、その貸金庫は登録されずに
ひっそりと眠っていた。
強盗がそれを見つけたら、彼の身を滅ぼすほどのものらしい。

会長は問題解決のため凄腕の女性弁護士、ジョデイ・フォスターを雇う。

知能犯の強盗リーダーは、
50名の人質を自分たちと同じつなぎの作業服を着せ攪乱を狙う。

警察と膠着状態になり、人質1人が射殺される。
色めく警察は、交渉では解決できないと、突入作戦に変更するが…



銀行家はどのように一代で財を築いたのか?
犯人は、どうしてその秘密を入手したのか?

このテの映画にありがちな激しいドンパチはなく、
NYの町並みが俯瞰やパノラマで映される。
緊張の中の美しい映像がいい。
タイトルの意味は最後にわかる。

●関宿へ
春のような陽気だった。
明日からまたぐずつくようなので、午後から足ならし。
微風を受けていつもの道をひた走る。
県道から江戸川右岸に出る。
土手には菜の花。
サイクリングロードなので聞こえるのは風を切る音。
ペダルを漕ぐと軽やかなベアリング音。
このメカニカルな音がなかなか心地よい。

平日なので走る人も少ない。
中ノ島公園に白梅、紅梅が咲く。
関東でも有数の巨木といわれるコブシはまだ蕾が堅かった。

室町時代の築城とされ、明治八年に破壊された関宿城は
江戸城富士見櫓を模し平成七年に再現された。
度重なる河川改修により元の場所ではなくスーパー堤防上にそびえている。
現在は千葉県立関宿城博物館として、
水運で栄えた町と治水の歴史を見ることができる。

自転車で1時間以内に関宿藩。
鈴木貫太郎首相を生み城がそびえる町。
なんとも贅沢なサイクリングコースだ。
横浜には近くに城がなく、
小机城が新横浜の近くにあるが遺構のみだ。
仕方なく鶴見川を行ったり来たりしていた。

明治初年に撮影されたという城の写真があるが、
古写真のため威容は伝わってこない。

●服装問題
早くも旧聞に属してしまったが、
バンクーバー冬季五輪でスノボ国母選手の服装がマスコミを賑わした。
ブレザーの下はズボンの上にシャツを出し、
ズボンはかなりずり下ろすという、
ある種の高校生や若者によく見られるだらしないスタイルだ。

ある種とは、あまり利口そうではない、という意味だけど。

日本の報道ヒートぶりに反して
欧米のマスコミはほとんど取り上げられなかったという。

スノーボードは、反体制とまではゆかないが、
常識的な社会の風潮に抗うような若者たちから生まれた新しいスポーツ。
だから、彼等のファッションは
コンサバ、エスタブリッシュメント派からすれば異端に見える。

そういう若者だけで楽しんでいればよかったものを、
不幸にも冬季五輪にエントリーされてしまったために
日本では批判の渦中に置かれることになった。

きちんとした、というより当たり前の着方をした選手団の中で、
国母選手の「着こなし」は確かに目立っていた。
他国のスノーボーダーは、常識的ないでたちのなか、
わがニッポンは、スノーボードの意識をよく体現していたといえるだろう。

だが、冬季五輪はファッション・ショーではない。
昔「TPO」という言葉があった。
Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)。
「時と場所、場合にあった服装」という概念があったなら、
入場式にどんなスタイルがいいのか賢い選手ならわかったはずだ。

その後のインタビューを見ても、
受け答えの言葉は大学生とは思えない幼いものだった。

言葉、態度、服装に自分のスタイルを押し通しても
メダルを取れば多少批判派薄まったのかも知れないが、
それもかなわなかった。

じかに知る人は彼を擁護する。
外見では人はわからない、と。
しかし、彼をマスコミでしか知らない多くの人は
崩れた服装、不遜な言動でしか判断できない。

服装ごときで何を騒ぐか、と海外で言われても。
日本には日本の考えかたがある。

3月4日(木曜日)

●ついにSONYも
オリンパスが先行しパナソニックが追従した
レンズ交換式小型カメラ。
かなり人気となっているらしい。

Nikon、CANONは静観しているが、
当然視野には入れているだろう。
しかし、オリンパスが提唱するマイクロフォーサーズ規格を
取り入れることは面子が許さない。

パナソニックは家電メーカーからの参入だから
ライカには技術を提供するしオリンパス規格を採用する。
相変わらずの節操のなさ。

そんな折、SONYが突然レンズ交換式小型カメラを投入するもよう。
まだモックアップの状態だから詳細は不明。
来週、パシフィコ横浜で開催される展示会にコンセプトモデルを参考出品する。

突起部が極端に少なく、かなりスクェアな形状をしている。
ボディにαの文字。
SONYデジタル一眼「α」の交換レンズを使用するとしたら、
ボディに対してレンズがかなり大きくなりバランスが悪いのではないか。

しかし、久々のデジタルカメラのニュー・ストリーム。
大御所2社が参入したら、さらに面白くなる。

3月3日(水曜日)

●収穫
テレビの「趣味の野菜作り」では、春播き野菜の準備が始まっている。
この時期、土壌づくりを行わなければならない。

だが、わが家の家庭菜園は11月に種を播いたダイコン、カブが
やっと収穫できるようになった。
やはり農事暦に従わないと次の季節にずれ込む。

初めて作ったホウレン草は、カバーをかけ大切に育てていたので、
久々の日に当たり、おいそうな姿をさらした。
虫食いなし、葉もやわらかそうでサラダにいいかも。

●ライトアップ
日に日に伸張していく竹の子のようなスカイツリー。
かなり遠方からも見えるようになったので、
マスコミにちょくちょく登場する。

このたび、ライトアップのスタイルが決まった。
省電力LEDを使うという。
施工するのはパナソニック電工。

隅田川の水と江戸紫をイメージしたもの、
1日おきに色が変わるという。

実際のタワーはまだ半分位の高さだが、
CG上では既に完成しライトアップのシミュレーションが行われている。

●大桟橋
横浜港の大桟橋は改修されてかなり変貌を遂げていた。
入口の大桟橋ビルにはよく行くのだが、
新しくなった大桟橋に足を伸ばすことはなかった。
クィーンメリーUが大黒ふ頭に入港し撮影に行った帰りに初めて出向いた。

※新・大桟橋の屋上。巨大な甲板だ。

昔は平板なビルの屋上といった感じだったが、
新しい桟橋は全体が甲板。
ゆるやかなスロープが続き、芝生スペースやベンチがあって
板張りの公園のようになっていた。
周囲360度見渡せ、そのパノラマは絶品だ。

都内にもお台場、晴海など海が見渡せる場所があるが、
横浜駅東口から関内、山下埠頭まで続く
海をバックにした斬新な施設群と開放感は
東京のそれを数段上回るだろう。

※19年前の大桟橋。中央黄色の女性の右隣は片岡鶴太郎。TVドラマの撮影中だった。
右は建設中のランドマークタワー。大観覧車、赤レンガ倉庫街、ワールドポータズの姿はない。

MM21の開発が始まった頃から
自転車でよく行っていた地域なので、
ほぼ完成の域に達した姿を見ると感慨深いものがある。

3月2日(火曜日)

●秋元順子
還暦歌手があっという間にスターダムにのしあがった。

もう、2年前になるだろうか。
横浜のラジオ日本から深夜のディスクジョッキー番組で彼女の「雨の旅人」と初めて遭遇。
中波の遠方局なので、電波はとぎれとぎれだったが、
抜群の歌の上手さに驚いた。
声にツヤとハリがあって高齢歌手とはもちろん知るよしがない。
週1の番組をしばらく聴いていたが、
amazonでシングルレコードを購入してしまった。

それからしばらくして、彼女の人気に火がついた。
そしてNHK紅白に出演。
赤坂草月会館のコンサートのチケットは入手困難だった。
その後何曲かオリジナルを出した。

「愛のままに」…
内容が次第に甘ったるくなってきたので
いつの間にか聴かなくなった。

午前中のTBSにゲスト出演。
おやじギャクを連発することから「ジャダレー夫人」と名がついているようだ。
で、今月発売するスタンダード・ジャズの中の曲が紹介された。
「Lover come back to me」と「すてきなあなた」だったが、抜群の歌唱力。
これなら買ってもいいかな。

●ネタ探し
突然某テレビ局から電話が入った。
「途中下車」とかいう散歩番組で東武動物公園に行くので
見どころや個性的なものを食べられる店はないか、という。
HPを見て電話をしたというが、
最近のつくりは電話番号はわからないハズだが…

見どころは幾つかあるが店といわれてハタと困った。
特産品は町が推奨しているものがあるが、
個性的な店と言われても思いつかない。

ネタ探しをする方も、動物公園や特色ある建物などは
これまでテレビで紹介されているので先刻承知のはず。
住民しか知らない場所や事象として、
進修館の週末コスプレ大会を紹介したら、これも知っていた。
桜並木も季節前で冬枯れだ。
「ほっつけ」はさすがに知らなかった。

珍しいものを出す店には万事休す。
商工会が力を入れる「宮代餃子」はオリジナリティがない。
宇都宮の地位を脅かす浜松ののように普及しているわけでもない。
巨峰で作ったワイン、地元産「米」も番組の趣旨からすれば対象外。
モロヘーヤ入りラーメン、手づくりケーキ、薄皮饅頭…
太い蕎麦を出す店はあるが、
久喜の「奥会津」のようにぶっちぎりの店ではない。

散歩番組に登場する店舗はかなり独創的なものを提供する。
それに耐えうる店というのがこの町には見当たらない。

町の広報に聞けばよさそうなものだが、
それではありきたりの観光番組になってしまう、と思ったのだろう。

で、結局、住民のナマの声はカラ振り気味だったのとちゃう?

●再失墜
天候が悪いのでDVD日和。

5本借りた最後のDVD「コッポラの胡蝶の夢」
なんともロマンチックなタイトルだが、
「ナチスの黒い影」とか「戦火のヨーロッパ」などという言葉に惹かれ選んだ。

「地獄の黙示録」「ゴッドファーザー」の監督が10年ぶりに製作した作品だけに
何かやってくれるのではないか、という期待もあった。

1930年代ルーマニアの町並み、ファッション。
大戦前の良きヨーロッパの風景が映し出される。
主人公は言語学者らしいのだが、なんとも風采が上がらない。
あるとき落雷に直撃され奇跡的に回復する。
70代の男が歯が生え変わり若くなる。

と、このあたりまで見ていたのだが、
ナチスの軍靴は聞こえてこない。
わけのわからない内省的なシーンが展開されて眠くなった。
コッポラ大監督も、こういう作品を作るのだ。
「教養」ではなく「娯楽」を求める当方としては、肩透かし。

地味でも「善き人のためのソナタ」のような
スリリングな内容なら見る気にさせる。
奇跡でも「ブリキの太鼓」のようなものなら許せる。

「コッポラの胡蝶の夢」に騙された。

5本中3本が外れ。
これでは、選択眼の悪さを笑われてもせんない。

●名誉回復
さんざんなDVDを借りたため選択眼のなさを笑われた。
で、4本目は原題どおりの「UPRISING」アップライジング(反乱)。
2001年、製作アメリカ。
迫力がありなかなか見ごたえがあった。

1943年4月19日〜5月16日に実際に起こった「ワルシャワ・ゲットー蜂起」の物語。
ナチスドイツは電撃戦でポーランドを陥落させたあと、
ワルシャワ市内に塀で囲まれた「ゲットー」を構築し
そこにユダヤ人を強制疎開させた(閉じ込めた)。
ユダヤ人自治という名目で評議会、警察が組織された。
治安組織はナチスの命令で同胞を逮捕・投獄するので憎まれていた。
町には飢餓や伝染病で死亡した遺体がころがり、
同胞は衣服を剥ぎ取ってゆく。
死んだ馬を解体し食糧にする。
地獄の様相を呈していた。

※実際にナチスが記録した、ゲットー掃討作戦時の写真。あまりにも有名。
手を上げている子供は生きていれば74〜5際だろう。
 ナチスは記録映画もかなり克明に撮影している。

やがてゲットーから多くの老若男女が強制収容所送りになった。
そして、ガス室で絶滅させられることを知った男たちが抵抗組織をつくる。
多くの女性も加わった。

映画は人種の誇りをもって抵抗したユダヤ人集団と掃討作戦に従事した独軍団を描く。
その先に何が待っているのかを知りながら
羊のようにつながれてゆくユダヤ人…というイメージがあるが、
武器をもって闘った人々もいたのだ。

当初、貧弱な武器しかない相手を短時間で殲滅できると思っていた独軍だが、
果敢な反撃に遭い、思うように成果が出ない。

抵抗グループは地下何層にも潜み、
地下道さらに下水道を結んでゲリラ攻撃を行っていた。

上層部から作戦遅れをせっつかれ、
建物破壊ではラチがあかない、と地下にもぐった組織に
水攻め、毒ガス、催涙ガスで追い詰める。

生き延びて、戦後イスラエルに移住できた人々もいたが、
数多くの犠牲のもとに達成できたことなのだ。



テレビ用映画として製作されたらしいが、
かなりの物量を投じている。
掃討作戦にタイガーU戦車が登場するが、複合転輪ではなく、
どこぞの戦車を安易に改造したことがわかる。
しかも、抵抗組織の火炎瓶攻撃に、自慢の80mm戦車砲を撃つことなく炎上。



ゲットー攻撃司令官、ユルゲン・シュトロープ親衛隊少将を
アンジェリナー・ジョリーの父親、ジョン・ボイトが演じる。
ユダヤ人評議会議長はドナルド・サザーランド。
史実に基づき自殺する。
レジスタンス側の俳優はまるで知らない。

ジョン・ボイドは地味な俳優だが年をとってから
政界の黒幕といった役回りが多い。
その昔、フレデリック・フォーサイス原作「オデッサ・ファイル」が
映画化され、若き日のボイトがドイツ人ルポライターの役だった。
オデッサ機関を探るうち、
国防軍軍人だった父親の死の秘密も明らかにされる、というもの。
あれから36年。
ボイトも年をとった。

見終わって、以前、借りたことがあった、と気づく。
小生も年をとった。

3月1日(月曜日)

●大失敗
休日は雨という予報だったので
久々にDVD三昧ということでTUTAYAで5本借りてしまった。
1本は政治サスペンス、4本は戦争物。
で、昨日は朝からテレビはチリ地震に起因する津波情報ばかり。
当該地域の皆さまには申し訳ないのだが、
通常の番組脇に津波情報が常に表示され見づらいことおびただしい。
予報に反して午後から薄日が射してきたが、DVDを見ることに。

昨日見た「クライシス オブ アメリカ」は政治サスペンス。
身体にチップを埋め込まれた湾岸戦争帰りの兵士たちに忍び寄る魔手。
そこにはアメリカを手中に収めたいという政治家の野望が働いていた、というもの。
デンゼル・ワシントン、メリル・ストリーブという演技派が出演する。
結構スリリングで面白かった。

本数を借りると、必ず駄作があって時間と金の無駄ということがあるのだが、
今回はどうだろう。

1本目の選択眼の確かさに気をよくして、戦争物に移る。

「ウインター・バトル ヒトラー主義の結末」
タイトルに惹かれて選んだ。

雪深い山中をシュマイザーを手にしたドイツ国防軍の兵士がパルチザンと思われる男を連行している。
会話を交わすのだが…
英語でもないドイツ語、ロシア語でもない。
金髪・碧眼ではない兵士の顔はどう見てもドイツ系ではない。
捕虜と同じスラブ系だ。
兵士の防寒具の色が深緑ではなく明るい緑茶色をしているのも変だ。

さらさらとした雪の中を、二人は議論しているのだが内容が哲学的だ。

捕虜を奪還しに来たパルチザンと銃撃戦が始まるのかと思っていたが延々と議論が続く。

早送りしても議論ばかり。
1時間もこんな調子。
小屋にたどりつくと上官がいた。
制服もおかしいし、農夫のような顔つきで独軍将校とはとても思えない。

さらに早送り。
上官は捕虜に拳銃を渡し、連行してきた兵士を撃つように命じる。
逡巡したあげく射殺してしまう。
なんだ、こりゃ〜〜である。

登場人物数名。
女が意味もなく登場。

タイトルに惹かれたが、まるでカスをつかまされた。

ネットで調べたら2007年スロバキア制作。
小生と同じような人がいて、
くそみそ評を行っていた。



気を取り直して、次の作品。
「ビハインド・エネミーライン」
これも、「エネミーライン」という名作があったので、
タイトルだけで選んだ。

大戦初期のアメリカ。
セピア色の画面だ。
時代色を表現しているのだろうか。
湖のほとりを散策する若いカップル。

徴兵され間もなく戦場におもむく若者が彼女にいう。
「ヨーロッパ戦線から帰国したら結婚しよう」

当然アメリカ人と思うわさ。
ところが、彼等はフランス語で会話していた!

いやな予感がした。
日本人だけで編成された「二世部隊」はあったが、
フランス系の部隊というのは聞いたことがない。

あるいは、カナダ国境近くのフランス語圏の住民なのだろうか、と
まだ好意的に見ていた。

その青年が、突然、衛生兵としてヨーロッパに出征していた。
周囲をドイツ軍に包囲され苦戦している。
孤立した4〜5人の小隊だった。
空挺部隊が救援にくるので、なんとか持ちこたえろ、と命令されている。
USアーミーの軍装、武器もトミーガンで
確かにアメリカの部隊なのだ。
しかし、彼等はフランス語。

ド・ゴールはさっさと英国に亡命し、
海の向こうからレジスタンスを鼓舞している。
正規軍隊は存在しないから義勇軍か?

やたらドンパチ。
迫撃弾を至近で受け足がもぎ取られる兵士もいた。
残酷なシーンは「プライベート・ライアン」の真似か?

戦場は貧弱な雑木林で、
マニアの趣味の戦争ごっこをやっているようなものだ。
やがて救援部隊が到着するが、彼等もフランス語だ。

あまりのくだらなさで、20分ほどで見るのを止めた。

2007年フランス製作。劇場未公開作品だった。
こんなものを劇場公開したら「金返せ」と怒鳴られる。



2本とも大失敗。
地雷をもろに踏んでしまったような災難。

残りの2本は恐くて見る気がしなかった。

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