田舎三昧の生活と意見

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●吉太郎童謡集

■Contents■
01 建物
  持久走
  消耗品
02 紅葉
03 ボーナス期
  深化
04 童謡集
  暴露本
  お初
05 町興し
  クーデター
  紳士
  衝撃
06 クーデター
  ボルゾイ
07 寒気つのる
  談合兄弟
08 いよいよ
  復活?
  真珠湾奇襲
  余波
  異変
  ソマリア
  電池
09 2題
  父子
  意味深
10 硫黄島
11 手紙
12 冬
13 タウンミーティング
  かわせみ
  苦悩
  合併気運
  野鳥
14 菖蒲町
15 新兵器
16 すげ〜
  点灯
  流行
  落ち葉掃き
17 開発競争
18 絵葉書
19 年賀状
20 水騒動2
  水騒動1
21 豊作・凶作
22 しびれる
23 コンサート
  霜
24 子会社の悲哀
25 北の零年
  クリスマス
26 Pero
  閑吟集
  悪化
  瞬間
27 隣町の事情
  爪跡
  豪雨とドラマ
28 遺跡調査
29 強風
30 死刑執行
  死刑
31 沈む
  処刑


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Ginza
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Movie/Drama
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ご注意
人によっては不快な気分になるかも


ご意見・感想などお気軽にどうぞ!

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12月31日(日曜日)
●沈む

「新しい村」の入口の橋から夕日を見た。
わが家のある雑木林の向こうにまさに、沈もうとしていた。
あと数時間で今年も終わろうとしている。
個人的には平凡な1年だったけど、世の中は激動した。

あまりにもひどい事件が多く、ひとつひとつ論評していたら
新年を迎えてしまうので、やめ。

あと、3時間少しで今年も終わります。
1年のご愛読ありがとうございました。
来年も新鮮ネタ、変わりネタで
お口汚しならぬ、お目汚しを心がける所存でおります。
ご贔屓のほどよろしくお願い申し上げます。

●処刑
2006年最後の日がフセイン元大統領の処刑映像になろうとは…
イラク戦争でイラクが敗退した時点で2人の息子の
死亡写真が全世界に公表され、本日、父親も、である。
処刑寸前までは動画で配信されていた。
フセイン王朝の末路は残酷だった。





1分ちょいの映像は、この直後で終わる。


執行された後は、静止画で提供されていた。

予想通り、早速スンニ派の報復が始まった。

12月30日(土曜日)

●死刑執行
フセイン元大統領の死刑はイラク時間の30日午前6時前、
日本時間の正午前、絞首刑の形で執行されたと伝えた。

ついに、強行された。
フセインの恩顧を受けたスンニ派、バース党の一部は
現政権要人暗殺に走るだろう。
また、バクダッドの政府機関、繁華街で無差別テロを行うだろう。

イラクはますます、混迷の度合いを深めることになる。

●死刑
フセイン元イラク大統領の死刑が近い、と報じられた。
関係者は「彼は、新年を迎えることができないだろう」と。

フセインは、盛んに「殉教」を口にしている。
死後、彼が所属するスンニ派の反攻を示唆しているようでもある。

ご存知のように、イラクは泥沼状態。
米国は増派するようだけど、若者の死を増大させるだけだ。

シーア派はフセイン体制時代に冷や飯を食わされていたから、
この機に乗じてイニシャティブを取ろうと画策しているし、
スンニ派は、そうはさせじと応酬する。

同胞が血で血を洗う闘争を繰り返している。
背景に宗教があるので、簡単に解決しそうもない。

自爆テロは日常茶飯事。
イスラエルも同様だけど、
街中を歩いていて不幸にも巻き込まれてしまう市民が後を絶たない。
まさに、外出も命がけだ。
平和日本ではとても考えられないことだけどね。
(いや、サリン事件があった)

国連軍も撤退を決めた国も数多いが、
米国だけは、いけいけどんどん。
しかし、戦争の質は開戦当時から比べると
まるで変わってしまっている。

イラクに喧嘩を仕掛けたのは米国だが、
いまは、国民の喧嘩の仲裁役になっている。
はっきり言って「お邪魔虫」。

しかし、米国の行動はそのときの情勢でころころ変わる。
イラン・イラク戦争では米国はイラクを支援した。
ところが、湾岸戦争ではイラクを攻撃。
その後、イラクをしめつけにかかる。
で、フセイン体制は崩壊。

映画「シリアナ」は、アラブ世界の政治体制に深く関わるCIAの話だった。
CIAは、地球の至るところで、政権樹立、政権崩壊へ関与している。
「世界平和」を標榜しているが、
イデオロギーの違いなど力でねじ伏せられる、と考えているフシがある。
シンプルといおうか、余計なお世話といおうか…
日本は、そんな波間でふらふら揺れるばかり。



で、フセインが死刑になると、
国内の混乱はますますひどくなるだろう。
アメリカは喧嘩の仲裁に入り、
ナイフでぐさりとやられる羽目になる。

12月29日(金曜日)

●強風
関東平野名物、季節風が吹き荒れた。
物置のひさしの波板が吹っ飛んでいた。
やれやれ、また応急処理をせねば。

ジョンとのいつもの散歩道。
見上げると、裸の枝に木の葉が1枚ついていた。
枯れもせず、まだがんばっている。
付近の常緑樹の木の葉が吹き飛んできて
枝に引っかかっているわけでもなかった。
いまふうの表現なら
「ど根性木の葉」とでも言うべきか。

それにしても、不思議な葉っぱではあった。

12月28日(木曜日)

●遺跡調査
緑濃く四季の移り変わりが美しい。
宮代でも貴重な自然が多い山崎地区も
時代の流れとともに変貌してゆく。
家の斜前の雑木林がなくなった。
そこに、やがて住宅が建設される。

このあたり一帯は、太古から人が住んでいたので
開発前に遺跡調査を行うことが義務付けられている。
ある日、大型工作機で1m弱を掘り込んでいった。
その後、何人かの調査員が地面を這うように作業をしていた。
いま、何ヵ所かのくぼみができている。
何かの痕跡なのだろうか。

機械で荒々しく掘り起こして
ある深さから慎重に調査を始めるのだが、
例えば、竪穴住居跡のくぼみなどが、
そこから推し量れるものなんだろうか?
門外漢にはまるでわからない領域なのだが、
いつも疑問に思う。

時代がさかのぼり、古文書に住居があったことが記載されていれば
遺構が発見されても不思議ではないのだが、
なんせ、この界隈は縄文時代の遺跡を探しているのだから。

トクホン工場建設の際の調査では
日本でも有数の、鍛冶工房跡が発見されているので、
「山崎山遺跡」一帯では、
調査するほうも熱が入るのだろう。

12月27日(水曜日)
●隣町の事情
杉戸町は来年4月に町長選が行われる。
現在立候補表明しているのは4名。
現職小川伊七氏、野口勝久氏、石井幸子氏、あと現職の町会議員某氏。
政策はいろいろあるだろうが、合併に関しては、
現職:当初、幸手市を模索していたようだが、最新データでは4年以内に宮代との2町合併。
野口氏:春日部市との早期合併、さらに30万中核都市づくり。
ということは、宮代が加わらないと実現できない。
石井氏:現状維持(単独でゆく)
某氏:情報入らず
というようになっている。

小川、野口氏の場合、どちらも宮代を視野に入れております。
春日部市との早期合併、5選阻止を狙う野口氏。
16年の実績をもとに宮代と新市を目指す小川氏との戦いになるんではないの?
両氏のホームページがありますので、
宮代住民も、後学のためにぜひ閲覧を。
どっちのほうが訴求力があ〜〜るかな。
野口氏HP--->
小川氏HP--->

●爪跡
昨深夜の天が抜けたような雨は、
町に新しい風景を作り出していた。

笠原一帯は、その昔は湿地帯だったので土地は低い。
冠水する場所はわかっていたが、
まさかここまで…という具合なのだ。

動物公園入口前を流れる「姫宮落川」は
オーバーフロー寸前だった。
家の近くの畑は、季節外れの田植えが始まるような案配。
動物公園付近の交差点もひどい。
一段低い駐車場は駐車不能状態。
関西では「モータープール」と言うけれど
本物のプールになってしまっていた。

笠原小と釣堀の間の道も
車が勢いよく水しぶきをあげている始末。
冬季限定イルミネーションのある通りも無残。

あちらこちらにできた、これだけの、大きな水溜り群は
やはり、越してきて初めて見る光景だった。
利根川、江戸川は昭和21年のときのように決壊することは
もうないと思うが、
あの降り具合でこうなる…。
水の新しい防災マップづくりの参考になるかもしれない。

都内の神田川、善福寺川はどうだったんでせうね。

●豪雨とドラマ
この時期の雨としては記録的、なのだそうだ。
確かに、師走の豪雨は、これまで生きてきて経験した記憶がない。
昨日は終日降り続き、夕方のジョンの散歩は
犬、人ともにずぶぬれで悲惨だった。
雨は、深夜にさらに強くなり、1時から2時にかけてどしゃ降り、かつ雷鳴。
あわてて飛び起き、パソコン関係の電源を全て抜いた。
年も押し詰まっての落雷で、ぱ〜になったら目も当てられないからね。



再び、ぬくぬくとした布団にもぐりこむ。
先に足元で寝ていたミミがすかさず私の脇の下に移動してきた。
猫の習性で、寝入る寸前に前足で「ふみふみ」をする。
おかげでパジャマの右袖はミミの爪跡でボロボロになっておりますよ。

いつものように、ラジオのスイッチを入れた。
HNKの深夜放送。
昨夜、偶然ドラマを聞いていた。
声から中村メイ子だとすぐわかった。
ドラマは既に始まっていて、その会話のやりとりから
川端康成の「雪国」だとわかった。
駒子が島村と温泉宿で再会したシーンだった。
今夜は、後編が1時から始まる。

「国境のトンネルを抜けると雪国だった」
あまりににも有名な出だしの短編小説だが、
内容は結構色っぽい。
さりげない表現に男と女の機微がうかがえる。

芸達者な中村メイ子のことである。
幼女も老婆も年増もみごとに演じ分ける。
駒子はどうだったか…
島村に媚びるような雰囲気はよく出ていた。
それなりに色っぽい声だが、明瞭で硬質。
歯切れがよすぎるのだ。

最近の中村メイ子は極端なショートヘア。
それを金髪にしている。
年のわりには若造りにしている。
その姿と温泉芸者がだぶってしまい、
熱演するのだが、聴くほうはさめてしまった。

映画では
岸恵子と池部良が演じていた。
若い岸恵子は、声がキンキンしているのだが、
ちょっと舌ったらずの発声で、妙にリアリティがあった。
その姿は、初々しく、雪国の若駒のように魅力的だった。

映像と声の落差があるのだが、
その美貌で相殺されてしまう。

そんなことを思いつつ、45分の
NHKドラマを最後まで聴いてしまった。
外は、ピカゴロ、どしゃ降りだった。

12月26日(火曜日)
●Pero
伊坂芳太良
昭和30年代後半から40年代に活躍した伝説のイラストレーター。
愛称ペロ。
小学校の頃か、「プロペラ機」と言えず
「ペロペロ機」といったことからこの渾名がついたとか。
私が広告業界に入った昭和40年。
伊坂氏は時代の寵児として大活躍の真っ最中だった。
デザインプロダクション「ライトパブリシティ」に勤務。
そこには、和田誠も所属し、きらびやかな集団で
話題となる広告を量産していた。
ところが、昭和45年9月、42歳の若さで、くも膜下出血で急逝する。
 
今、A全ポスターが私のところにかかっている。
どのように入手したか忘れてしまったが、
度重なる引越しにもかかわらず捨てることはなかった。
当時人気を二分していた宇野亜喜良のポスターと合わせて丸めてあったのを
こちらに越してきて額に入れた。
 
伊坂氏は、広告より雑誌の表紙、ポスター、ノベルティで力量を発揮していた。
初期のビックコミックの表紙。
メンズファッション「EDWARDS」のノベルティは、
同じく流行していたVANのそれと同様、時代のティストを牽引していた。
EDWARDSはVANより若干対象が上だったような気がする。

サイケデリックなファッションの男女。
男はアフロヘア。
当時、写真家・篠山紀信も同じような、いやもっとふくらませた頭をしていた。
長い足を折った女性の衣装は和服のような柄だ。
そして、歌舞伎の大見得を切ったようなポーズをしている。

近づいて見ると、髪の毛1本まで繊細な線でていねいに描かれている。
コンピュータもない時代に面相筆で息を止めて制作したのだろう。

絵柄の男女は、昭和40年代のヒッピーファッションだが、
全体から受ける感じは浮世絵のようだ。

このポスターは、TBSラジオが主催した「イラストレーションで描く近未来」。
2001年の想像図を募集している。
作成されたのが、昭和45年春〜夏だ。
伊坂は9月に亡くなっているから、死ぬ直前の作品、ということになる。



今から36年前のポスターが、当たり前のように飾ってある。
銀座の町を肩で風を切って歩いている、私の姿がだぶってくる。

●閑吟集
室町時代の歌謡集。
昔、「梁塵秘抄」は少しかじったが、これは読んでいなかった。
で、朝刊に紹介されていたものを…

「羨ましやわが心 昼夜君に離れぬ」

恋愛初期段階にある男が相手を思っている。
「目で見て、手で触れて君を確かめても、楽しいデートが終わってしまえば
そのすべはなし。ところが、私の心は、昼も夜もあなたのことを思い続けていられる。
うらやましいな。できるものなら、私は私の心になりたい」
と、自分の心をうらやんでいる。

ところが、仮に結婚してだいぶ経過すると、

「羨ましやわが心 昼夜君を離れぬ」

と、変化するんだろうね。

特に、定年を迎える団塊世代の皆さんは
家でごろごろしていると、家の主がいやでも目に入る。
相手は、そんな亭主がうっとうしくてしょうがない。

「心は、鬼嫁から離れることができるのに、
私の目には始終鬼嫁が映っているのだよ」
という具合だ。

●悪化
財政悪化した地方自治体を「夕張化」するというようだ。
昨日、夕張市職員にボーナスが支給された。
正式には「冬季期末勤勉手当」というようだ。
「勤勉」ね〜〜〜

額は、当然ながら最悪だ。
43歳平均42万円(前年同期82万円)
議長42万円(96万円)
議員35万円(78万円)
市長、助役、教育長なし

どこも「夕張化」だけは避けたい、と思っているのだろうが
従来どおりのことをやっていたのでは、
底なし沼に沈み込むように、財政悪化に歯止めはかからない。

では、どうしたらいいのだろう。
このへんで、わが町の行く末を考えてみてはどうだろう。

●瞬間
薄着で新聞を取りに行った。
小雨が降っていた。
玄関のドアを開けた瞬間、冷気が鼻腔に流れ込んだ。
ハッカのような感じがした。
大きなくしゃみをひとつ。

これが風邪をひいた瞬間だった。
室内に戻ると「水っぱな」がツーツー。
ティッシュでふくたびにツーツー。
やむなくトイレ・ロールを持ち出した。
半日、こんなことをしているので、鼻の下がすりむけそう。

12月25日(月曜日)

●北の零年
テレ朝、21時〜23時30分。
日曜洋画劇場40周年特別企画と銘打って放映された。
2004年製作、もちろん地上波初登場。
「硫黄島からの手紙」「ラスト・サムライ」そして今夜、
国際派俳優「渡辺謙」が映画、テレビにでずっぱりだ。
しかも、この作品で吉永小百合が
日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞している。
だから話題作だったのだろう。
とりあえず、Gコードで録画しておくことにした。

最近、NHKドキュメンタリーや映画の話題作をよく録画する。
「たそがれ清兵衛」も、しちゃった。
「そんなことしたって、見返すことはないのにね〜」と家人は笑っておりますが。
他局はバラエティ番組ばかりだったので、
録画しながら、見ることにしたのだが…



「零戦」や「零年」という言葉に敏感に反応してしまう。
昭和20年代に「ヨーロッパ零年」という映画があった。
どういうわけか、小学生の私はそれを見ている。
地元の金町には洋画館がないので、
中川の鉄橋を電車におびえながら渡り、
隣町の「亀有」まで出かけたのだ。

敗戦直後のドイツが舞台のドキュメンタリータッチのモノクロだ。
家族か弟を守るためにピストルで人を殺す女性がいたが
そのシーンをおぼろに憶えている。
ピストルが「ルガー」だと知ったのはだいぶ経ってからからだけど。
敗戦直後なので「ドイツ零年」だったのだろう。
「北の零年」は北海道を開拓した武士団の話しだ、ということしか知らなかった。
というのも、小生がサラリーマンの頃、
同期入社の北海道出身の男が、
「あの映画にはウチの先祖もいる」という話を聞いたことがあった。
過酷な時代があって、今の彼がいるんだな…
それで記憶に残っていた。
彼の実家は牧場をやっている。



で、1/3くらい進んだ頃から見はじめた。
淡路島から入植した武士たちが、腰のものを外し
木を切り、土地を耕すという慣れないことをやっていた。
そこに、立派な家が建った。
(このセット代でもかなりの金額だろう)

淡路島では家老だった石橋蓮司が、手紙を読み上げていた。
船が難破して後続の武士の多くが死んでしまった。
それを聞いた、先遣隊の武士たちとその家族が泣いていた。
読み終わった手紙を、渡辺謙が取り上げ
その続きを読み上げた。
「殿がそちらに行くまで、みんな力を合わせて開墾に励んで欲しい」
それを聞いた武士たちは、また泣いた。

ところが、手紙にはそんなことは書いてなかった。
団結をより強固にするために
リーダー格の渡辺謙が、とっさに思いついた芝居だった。

と、ここらあたりまではいい。
これから厳しい北の大地で果てしない困難が彼らに襲いかかるのだろう。
そして、ともすれば脱落する連中もでてくるだろう、
いさかいも起こるだろう。
しかし、それを乗り越え、しっかり根付いていくのだろな…
と勝手に思っていた。



俳優陣は豪華でありましたね。
豊川悦司、柳葉敏郎、香川照之、
石田ゆり子、馬渕晴子、平田満などが脇をかためる。



時は、明治維新が成就し、版籍奉還が行われたあたり。
日本が新体制に急速に変わっていくころだ。
新政府に抗う士族の反乱が西日本をはじめ各地に起きていた。
渡辺謙は「ラスト・サムライ」では叛乱士族の「長(おさ)」をやっていたし、
「北の零年」では、新政府の命令で入植した武士団のリーダーだった。



入植した武士たちの前に「殿」がはるばるやってきた。
豪華な家は、この殿を迎えるためのものだった。
しかし、若い「殿」は妙によそよそしい。
家臣たちを前にそっぽを向いている。
この日を待ちわびていた彼らと視線を合わせようとしない。

そのわけは、「版籍奉還」によって、「殿」の土地は政府に召し上げられてしまった。
しかも、開墾すれば、その土地は藩のものになる、という約束も反故にされた。
若さゆえ、殿はふてくされていたのだ。
そして、早々に帰ってしまう。
残された武士たちは呆然とするが、
渡辺謙演じるリーダー小松原は、冷たい殿を見限り
今まで開墾した土地をさらに広げ、自分たちの国を作ろうと決意。
武士の象徴である「髷」を切り落としてしまう。
周りの武士たちも、同様に落とし、この地で生きることを誓う。
と、このあたりまではまだ、いい。



アイヌが2人出てくる。
先住民族との交流があるのかと思ったら
最後までこの2人だけ。
家族でもなさそうな男2人は、一体どんな存在なのだろう。
トヨエツ演じる若いアイヌは
実は、函館戦争の五稜郭陥落で落ち延びた会津藩士だった。



武士のリーダー渡辺謙は、国から持ってきた稲や野菜が
寒冷地のために全滅。
窮状を訴えるために札幌に出かけ、そのまま姿をくらませてしまう。
残された妻、娘は裏切り者の家族ということで、
仲間の武士と家族から白い目で見られる。
迫害に遭っている2人を、トヨエツ・アイヌが、それとなく手を差し伸べる。
彼は、妻と娘を殺害されていた。
身分がわからなかったので、和人とのいさかいで殺されたのかと思ったら
会津戦争で政府軍にやられてしまったのだろう。

消息不明の夫を待つ吉永小百合だったが、
トヨエツが心のよりどころとして、存在していた。
しかし、そこは武士の妻、表面には出さない。

肝心の亭主は(後からわかることなのだが)
札幌にたどりつき、
自分は「禄を食む身で、農作業はぜんぜん向いていない」ということに気づく。
で、そこで知り合った女性の親の手伝いをしつつ、官吏へなっていったのだった。
なんと、身替りの早いこと。
仲間のリーダーというという立場なのに、なんとジコチューなのだ。
志の低い「「下郎」だったのだ。
謙さんのイメージが崩れるでないの。
やるなら、デ・ニーロみたいに、徹底的なワルならいいのだが、
そこまでなりきれていない。



開拓団に出入りしている薬屋兼便利屋の男が
香川照之だ。
あるとき、開拓団の少年に「邪悪な心が見える」と告げられる。
その少年は、厳しい環境に負け、結核で死んでゆく。
親がギバちゃんと石田ゆり子。

リーダーを失って数年が過ぎる。
香川照之は、財をなし開拓団に対して横柄な態度になってゆく。

実生活では、浜木綿子と歌舞伎役者との間に生まれ
確か、東大卒の香川は、最近、貴重なバイプレーヤーとして
映画、ドラマによく出ている。
前から気になっていたのだが、
彼は、役の上で、ニヤリと笑うことが多い。
その笑い方に特徴があって、よこしまな心を秘めた、
あるいは、狡猾な、あるいは、相手をたぶらかそうとしている
いやらしい笑いなのだ。

NHKの大河ドラマ「功名が辻」にも出演していた。
千代に好意を抱きながら、立場をわきまえ、
影、日向となって、一豊、千代を助ける、という
なかなかいい役なのだが、
やはり、得たいの知れない胡散臭さが出ていた。
今、オンエア中の薬のCMでも、ニヤッと笑う。
それが、薬の中に毒を仕込んだような陰のある笑いなのだ。
かれは、腹の底から笑う、ということができない性格なのかも知れない。



ある日、頻発する士族の叛乱に対抗するため、
政府から兵隊を供出するようにと開拓団に命令がくる。
時は流れ、開拓団は「郡」になっていて、薄笑い香川は「郡長」になっていた。
そして、ギバちゃんから奪って、石田ゆり子を自分の妻にしていた。
役場で働くのは家老以下、武士団の面々だった。
香川郡長は、彼らをこき使っていた。

兵隊を出せないなら、馬を出せ、という政府の命令。
牧場を開いた吉永小百合・奥方はかたくなに拒絶する。

仲間からつまはじきにされていた、彼女と娘は
吹雪の日に村を脱出して行き倒れてしまう。
そこへ、2人の外人が通りかかり助けられる。
彼らから手当てを受け、牧場経営を教えてもらっていたのだ。
その馬は優秀で、周辺地域まで知れ渡っていたのだ。

馬を提供しないというのでは、人間が兵隊にとられる。
これはたまらん、と村人たちはどんどん逃げてゆく。
「おれの作った村がなくなる」とかいって、
香川郡長はやけ酒を飲む毎日。

と、このあたりから、話の展開も画面の作りも、もよれてくる。
B級西部劇以下なのだ。



ついに、強制執行のため政府から役人、それと兵隊がやってきた。
それが、ぬわんと、渡辺謙さん!だった!!

彼は、自分の妻の作った馬を非情にも召し上げようとする。
しかも、札幌で結婚、子供までいたのだ。
その証拠に、と、ポケットから定期入れのようなものを出し
家族写真を小百合ちゃんに見せる。

まったく、おかしい演出だね。
こんな時代に、家族写真をポケットに入れて歩くかね。

それを察した小百合ちゃんは
馬の提供を決意する。
「仕事なんだし、あちらの家族を私のように悲しませないように」
とかなんとか、いうのだが、この台詞も、しらじらしい。
何年も待った夫に裏切られ、
あんな物分りのいい言葉が出るとはね。
「聖女」だって、怒り心頭だろうよ。



兵隊たちが強制執行しようとすると、
いままで、役場の役人だった元武士団の連中や
農業に従事していた連中、香川の女房になっていた石田ゆり子、
その元夫ギバちゃんまでが、鍬を手に兵隊の前に立ちはだかる。

にらみ合いが続く中、牧舎が開いて、お宝の馬たちが逃げてしまう。
そこに現れた偽アイヌ・トヨエツが、抜刀して
「この地に死す」とか叫んで走りくる。
威圧された兵隊は及び腰になる。
ところが、倒れざまに発砲した兵士がいた。

トヨエツの無謀な行動を阻止しようとした小百合ちゃんに
その弾が当たってしまう。
腕だったらしく、致命傷ではなかった。

「馬に逃げられた」とか、
苦肉の台詞をあとに、渡辺謙様ご一行は帰途につく。
彼らの姿が消えたあと、馬たちが丘の上に戻ってきた。

都合のいい作りである。



負傷した小百合ちゃんは、必死で近くの鍬を握る。
そして、大地に鍬を入れる。
それを見た人々も、同じように田に鍬を入れ始める。
カメラは次第に俯瞰気味になり、
大きな家の前の小さな畑を耕す彼らの姿を映す。

腕に弾が入っているのに、あんなふうに鍬を持てるのか?
あんなふうに大地に刃を入れることができるのか?
激痛では済まないだろうな?
いくら、アカデミー賞演技しても、ウソっぽいのであるよ。

「夢を見続ければ、いつかはかなう」というようなことを
小百合ちゃんが、のたまう。

レッドソックスへいった松坂大輔は、まるで違うね。
「夢は見るもので実現はできない。目標を定めてそれに向かってゆくこと」と言っていたが
こっちのほうがよっぽど説得力がある。



こんな具合で、非常にクサイ映画だったのであ〜〜る。

国際俳優・渡辺謙がよくこんな映画に出たものだ。
「硫黄島からの手紙」を見たあとだったので、
「北の零年」の映画作りのおそまつさがよ〜くわかります。

謙さんと小百合ちゃんが夫婦なのだけど、
年齢差がありすぎる。
さすがに彼女は、容色衰えたり。

これで、日本アカデミー主演女優賞受賞なんだって。
どこが、そんないい演技だったのか、私にはかわりません。
漫画のような映画だったが、
今は、漫画原作の映画のほうがいいんじゃないの?

もっと、重厚感のある映画にしていただきたかったですね。

俳優たちは、これおかしいよ、とは言わんのかね、監督に。



これは、事実に基づいて製作されているらしいのだが、
その苦悩がまるで伝わってこない。
小ずるい香川君演技の印象が、
あとあとまで、苦々しく残っております。
謙さんの存在感は薄い、
小百合ちゃんは疲れている、
ギバちゃんはのーてんき。

わが友の先祖も、あんな撮られ方の映画になってしまって、可哀相。

つまらない。
テープから消してしまおう。



読売新聞「時代の証言者」で山田洋次監督が映画作りの話をしている。
「たそがれ清兵衛」の製作裏話で、
普通の人間の普通の生活が、どのように行われていたのか、ということにこだわった。
いわゆる「リアリティ」。
だから、地味な話でありながら、共感を得ることができる。
そこへゆくと、
「北の零年」は、うわべだけをなぞっているが、リアリティに欠けております。
映画は作り物なのだから、ああいう世界もあるのだろうが、
中途半端が一番悪い。
タケシ監督の「座頭市」の下駄タップダンスシーンくらいまで作ってしまえば、
それはそれで、娯楽大作となる。
あれだって、中村勘三郎の新作歌舞伎にヒントをいただいているのかもしれない。
「北の零年」で、「ええじゃないか」の群集が出てくるけど、あれも唐突だったね。

●クリスマス
FMからは懐かしいのから新しいものまで
クリスマス・ソングが流れております。
イヴも本日も世間の喧騒をよそに
わが家は関係ありませんね〜〜。

12月24日(日曜日)
●子会社の悲哀
家庭用ビデオの黎明期は
βとVHSの2方式が競っていた。
βはSONYが中心となっていてテープがコンパクト。
ビデオレコーダーにテープを挿入すると即、再生が始まった。
一方、Victorが先陣をきっていたVHSはテープが大きく
弁当箱のようで、とてもスマートとは呼べなかった。
テープを挿入して、さらに再生ボタンを押さないといけなかった。
両機種ともマシンは巨大だった。

当時、SONYのビデオの仕事をしていたので
βは身近に感じていたが、
とても個人で買う気にはならなかった。
どういうわけか、Victorの仕事もやっており、
新子安の工場へ打ち合わせに行ったこともあった。

Victorは戦前から蓄音機を発売するなどAVの名門である。
犬がラッパ型の蓄音機の前で耳を傾けている。
His master's voiceのフレーズとともに有名だった。
そのVicterは松下電器の軍門に下っていたのだ。

ナショナル・グループのビデオ尖兵として
新機種を発売し続けていた。
親のナショナルは、Victorの動向を用心深く見守っていた。
なんせ、その頃、SONYの元気がよくて、
VHSはβに駆逐されるのではないか、と思われていた。
ナショは、そういう危険な市場に自ら出ることはしない。

SONYの慢心からか、油断からか
マーケティングのまずさからか…βが凋落した。
今でも鮮烈に思い出すのだが
漫画家のサトウ・サンペイを起用したβの広告シリーズがあった。
新聞全ページで3回くらい続いたかな。
その最後だったと思うが、
サラリーマン漫画の主人公がリヤカーの後ろにβのデッキを乗せて
とぼとぼ歩いている。
「どうなるの。ベータはなくなっちゃうの」
とかいうキャッチがついていた(と、思う)。

ボディコピーは「いや、そんなことはありませんよ…」と
続くのだろうが、多くの読者はそんな細かいところまで読むわけがない。
キャッチだけ見て、「これはやばい」と購買を控えてしまった。
なんで、こんな時期に「逆説アプローチ」をするのか、と歯軋りした。
そのとき、私はオーディオコンポのような、すんばらしいβデッキを所有していた。
安心感を抱かせるようなアプローチでなくてはならなかった。

案の定、それ以降のSONYβ方式は坂をころげ落ちた。
そして、ビデオ戦争はVHSの勝利で現在に至るのだが、
今は、テープからDVDに変わり、またまた2方式が覇を競っている。
時代が変わっても利用者無視の空しい争いをしている。

で、黎明期にナショの尖兵として活躍したVicterが、
業績不振のため、親会社から切り離されようとしている。
Victorがナショから株を買い戻し、自力で復活する方法と
他社に買収される方法のどちらで行くのか未定だそうだ。

Victerを狙う企業としてKenwoodとFunaiが候補に挙がっているようだ。
KenwoodはAVの中堅企業として、ブランディングも上手。
マニア好みの製品群を発売している。
いっぽう、Funaiは、あまり表面に出ない企業だが
OEMメーカーとして知る人は知っている。

名門Victorも、ナショのために働き、
業績不振となると、ポイだもんね。
VHS市場の地ならしをしたのはVictorだというのに。
だから、ナショは嫌いなんだよな〜。
よって、わが家は
NationalとかPanasonicという名の入った製品は
今もってナッシング。

12月23日(土曜日)
●コンサート
14時30分から進修館小ホールで
「ホリデー・ピアノ・コンサート」が開催された。

知り合いが関係している企画ということもあって
1か月以上も前からチケットを預かって
クラシックを聞きそうな方に声を掛けたら10枚協力していただけた。

ピアニストは「樋口あゆ子」さんという。
小生、そちらの世界は疎いので、初めて聞く名前だった。
小ホールに入るのは、数年前「IT講習会」の講師をやったとき、
それと今回、2度目だった。

この企画は、「宮代音楽鑑賞会」が
わざわざ都内に出かけなくても
良質なクラシックを地元で聞いていただきたいという趣旨で開催する
第1回目のイベントだった。
チケットの売れ行きは上々らしく、予定数を上回り、
補助椅子をかなり出す、ということだった。
こういう催しを待っていた人たちが少なからずいたのね。

ショパンとリストの聞きやすい曲目を選んで演奏が行われた。
曲と曲の間に、彼女の軽妙なトークが入る。
同時代を生きた2人の巨匠のエピソードは面白かった。
ショパンの「別れの曲」は、
テレビドラマなどで2〜3小節使われたりしているので
耳に馴染んでいるが、突然、強い曲調になるんですね。

アンコールの曲も大サービス。
美空ひばりの「川の流れのように」もピアノで聞くと
雰囲気が変わる。

あっという間の1時間45分だった。

家に戻り、数少ないクラシックのCDを携帯プレーヤーに転送しましたね。

●霜

みごとな霜が降りていた。
道端の雑草は急速冷凍したような案配で
触れるとぱりぱりと砕けそうな感じだった。
プロの野菜畑も白菜がこごえあがっていた。

日陰の草や野菜は痛々しいけれど
それは日が当たるまでのこと。
ゆっくり暖められて霜が水滴に変わり蒸発してゆく。
一斉に水蒸気が上るさまは、霧のようで風情がある。

12月22日(金曜日)
●しびれる
電源コンセントからインターネット接続が可能になった。
最近は感電したことはないが、
あのビリビリする電気が流れる電線を使うなんて…
いろんなことを考えるもんだし、できちゃうもんなんですね。

「電力線通信」(PLC=Power Line Communication)と言うらしい。
部屋中にコンセントがあるわけだから、
LANケーブルを引き回さなくてもいいし、無線LANにする必要もない、
まことにうれしい方式なのだ。

松下電器が発売したアダプターは親機と子機のセットが約2万円、
子機のみ1万3000円。
利用する部屋の数だけ子機を用意すればいい。
光、ADSL両方の環境で利用可能だという。
しかし、
わが家のように電話局から遠い、光は来ないという地域では
スピードがアップするという効果はあまり得られないのだろうな。

12月21日(木曜日)
●豊作・凶作
キャベツ、ハクサイは出来すぎて価格下落を防ぐために
トラクターで畑をずたずたにしている。
その何%かを漬物や学校給食や老人施設に激安で提供できないものなんかね?
などと考えるのは素人のようだ。
生産農家は、ちゃんと補償金が入る仕組みになっているんだって。
大農場はそれでもいいのだが、
小規模農家が一番被害を被っているという。
補償金はわずかだし、じゃ〜市場に出そう思っても安値がつくというのだ。

一方、ミカンは凶作で、
東京中央卸売市場の11月の平均価格は
前年同月比85%高の1キロ当たり292円と、倍近く値上がりし、
この時期としては過去10年間で最高値をつけた、ということだ。

天候の影響を受ける農作物、果実の生産者は大変だが
一番立場の弱いのは消費者だね。
言いなりだもん。

来年は、野菜作りに、再度情熱を燃やそうかな。

12月20日(水曜日)
●水騒動2
午後、水道課職員2名が書類を持ってやってきた。
水道管所有権譲渡承諾書。
わが家が水道を引いたのは昭和46年、と親から聞いていたが
職員が持参した書類によると昭和50年。
30mmのパイプを106m、16万なにがし、で引いていた。

隣の病院は、水を大量に使うから口径はもっと大きい。
これを単純につなぐと、水の流れはどうなるのか。
万が一、不都合が発生したらどうなるのか。

バイパス工事に関しては、
本来、病院の上流から新規住宅地に引けばいいのだが、
それでは病院がワリをくう。
開発業者に、わが家の前の水道管とつないで
水が回流するようにすれば、万事うまくいく、ということで
指導したが、それでは、本来必要のない工事を行うので
町が一部負担することになった、のだそうだ。
あくまで、特例措置で、こういうことは一般的に行わない、のだそうだ。
へ〜、でもこんなことってあるんだ、と思いましたね。

するて〜と、わが家は、現状ではなんら不都合がないのだが、
バイパスにしたことにより
考えられる不都合はないのかね?

などなど、素人ゆえの疑問が発生する。
このあたりを説明していただき、
納得できたら、サインすることにしましょう。

●水騒動1
その昔、農村地帯では田畑に水を通すにあたり
ときに、すさまじい利権争いがあったと聞く。
今は縦横に灌漑用水が走り、「水争い」は解消されている。

今朝8時玄関のベルが鳴った。
不覚にもまだ寝ていた。
あわてて飛び起きドアを開けると「お兄さん」が立っていた。
「向こうの水道管とお宅の前の水道管をつなぐバイパス工事を始めますので。
つなぐとき、断水になります」と、告げた。
まだ、ねぼけまなこの小生、「はいはい」と承った。
様子を聞いていた家人が、飛び出し工事の責任者と何か掛け合っていた。

ややあって帰ってきた。
事前に通達もなく、一方的に工事を始めることに憤っていた。
工事を行うのは町から委託された業者なのだから
「さ〜〜て仕事」という直前に、
こんな言葉が返ってきて驚いたことだろう。
町とわが家で了解済みだと思ってやってきたのだから。
4〜5人の男たちと大きな機材を積んだ車は
そのまま帰っていった。

家の前に白線が引かれていたのは気づいていた。
何か工事が始まるのだろうと思っていたが
それが、水道のバイパス工事だったのだ。
町から一言の話もなかった。

N工業所から連絡を受けた町の担当者が説明にやってきた。



そもそも、家の前の水道管は
昭和46年、私の親が当地に家を建てたとき、
遠くの本管から自費で自宅前まで引いてきたものだった。
生前、親は「かなり金がかかった」と言っていた。
隣の病院も本管から自費で引いてきたのは知っている。
費用は4〜500万円かかったと聞いている。

今回の水道工事は、最近、雑木林が整地され
そこに家が建つことになった。
市街化調整区域なので個人が建てにくい土地なのだが
業者が入ると、なんとか建ってしまうものなんだ、というのが
素朴な感想だったが…
その家のための水道工事だった。
しかも、その工事は町と業者が折半するという
個人で建てるときは全額個人負担なのに
業者が入ると町が金を出す。
税金だぜ

これもおかしな話である。

わが家と隣の病院が個人負担つ〜ことは
どうも間尺が合わない。
水道管は公道に埋めてあるとはいえ
わが家と病院が全額負担なんだぜ。
下水は、普及させるために町が補助金を出しているのに
水道は、全額負担かと思うと、腹立たしい。
しかも、その道はわが家の土地をその昔、町に提供したものだ。

書類もなく、一方的に工事を始めるつ〜のも
お上の横暴だ。

それに、個人で引いても、完成したら権利は町に帰属する、
というが、それも初耳だった。
しかも、個人の水道管にしておくと、
漏水した場合、個人負担になりますよ、と
職員が「脅して」いった。

とにかく、書類を持参し、納得したら判をおすから、と
この場は収めていただいた。
が、割り切れない話である。

わが家の「水騒動」はいつ決着するのかね。

12月19日(火曜日)
●年賀状
お年玉付年賀はがきの発行枚数が減っているという。
04年用の44億5936万枚をピークに減少が続き、
07年用は04年と比べ15%減の37億9000万枚で4年ぶりに40億枚を割った。
パソコン利用者の拡大に合わせ、98年用からインクジェット用紙の年賀はがきを発行したが、
これも05年用の22億7518万枚をピークに減少し続けている、そうだ。

インターネットの普及で
企業関係はメールで年始のあいさつを済ませる人が増えているらしい。
また、個人情報保護の影響で、
社員名簿やクラス名簿を作成しない企業、小中高校が増えていることも
売上減に拍車をかけているという。
さらに、少子高齢化の影響。
年寄りには年賀状が「生存通知」を兼ねるが
年とともに目や手足が衰え年賀状書きは大変な作業だ。

こんな時代背景が重なって年賀状は少しづつ衰退しているんだね。

元旦に到着するためには暮れのうちから早々に書き上げなくてはならない。
だが、あわただしい毎日を過ごす者にとって
年内中にゆっくり机に向かうことなんてできっこありません。
私のばやい、だいたいにおいて除夜の鐘を聴きながら作成にいそしむため
3が日以内に届かない。
許してたもれ。

12月18日(月曜日)
●絵葉書
所用で朝から横浜へ。
11時頃桜木町着。
湘南新宿ラインの開通で新白岡駅から1時間半程度で
行けるようになったことは、めでたい。
天気晴朗。光のまわりもグー。
弁天橋から見るMM21の風景は、まるで絵葉書のよう。
ウォーターフロントの景色つ〜のはどこかエキゾチック。
水辺にたむろする鳥も鳩に混じって水鳥がいた。
わが家近くでは、鳩にからす、すずめが定番なのね。



馬車道の通りからちょっと引っ込んだ場所に
若乃花のちゃんこ屋が最近開店したそうだ。
新宿、六本木から横浜に進出。
ちょうど昼時だったが、入る人の姿はなかった。


用事を済ませて、建設中の「ララポート横浜」がある
JR横浜線鴨居へ。
沿線から見た限りでは工事中のクレーンはあったが
肝心の建物は見えなかった。
隣の小机駅の目の前は「日産スタジアム」
昨日、ロナウジーニョが闘ったスタジアムは静かなものでした。

21時横浜発の小金井行に乗り
22時30分新白岡着。
便利になったもんです。

12月17日(日曜日)
●開発競争
パソコン、デジカメ、携帯電話、携帯プレーヤーなど
身近な電子機器の開発競争は相変わらず激しい。
どれも、市場デビューにした時点で陳腐化が始まっているし
新製品でいられる期間はきわめて短い。
この開発競争から脱落するメーカーも数知れず。
カメラでは、CONTAX、KONICA、Minoltaが消滅した。

デジタルカメラ市場に比較的遅れて参入したPentaxが
最近健闘している。
アナウンスから1か月遅れで発売された
中級機「K10D」が人気で品薄であるという。


コンパクトデジタルカメラも相変わらず賑やかだ。
特に、PanasonicのLUMIXシリーズは
手ブレ防止機能、28mm広角という
新しいジャンルを開発し気を吐いているし、
各社が追従した。


海外ブランドでは、ついに「ライカ」が目を覚ました。
徹底的に35mmカメラテイストにこだわった
レンジファインダー・デジタル「ライカM8」
素材も金属を多用している。
外観は従来どおりで中身は最先端。
確か、価格は60万円以上だと思ったが。
とても手にできるような代物ではない。

技術提携している松下電器に
CANON、Nikonと競合しないような製品を先行発売させておき、
それをベースに独自の味付けをして「ライカ」ブランドで発売している。
これもレンジファインダータイプだが、M8の姿を(写真で)見たときは、
頑固というかドイツ・クラフトマン・シップに脱帽した。
Mシリーズへの自信を感じた。
EPSONも似たようなカメラを出しているが、その後どうしているのだろう?



日本のメーカーはひとつのものを大切に育てるという発想が希薄だ。
35mmの流れをくむレンジファインダータイプは皆無だし
デジタル一眼のデザインはどこも小型・軽量に流れている。
コンパクトタイプは、前の外観にちょっと手を加えたものに最新技術を搭載している。

コンパクトタイプに関しては、目まぐるしく新製品が登場し
1年前の製品はカタログから姿を消す。
CANON PowerShotの最新機種はかなりレトロ感覚で
往年のAutoboyを彷彿とさせる。
が、この路線がいつまで続くかわからない。
液晶モニターがバリアンクルではないのが残念だけど。
唯一、リコーのGシリーズ(だったか)が高級機路線で、存在するのみ。


製品ラインがわかりにくいのがSONY。
一時期人気のあったCybershot。
ボディの一片がアールのついたデザインだがいまは姿を消した。
ヨン様をキャラにした小型・ズーム付のCybershotも
キャンペーンに金をかけた割には、カメラ自体が中途半端で
ほとんど火がつかないうちに姿を消した。

Uシリーズというのがあった。
3年前に発売されたので、これも今はない。
幅が使い捨てライターサイズの超小型タイプ。
画素数は200万画素だから今では携帯電話並みだ。
単4電池2個で駆動し発色もいい。
Webサイトの素材用には最適で、
ポケットやバッグに入れて常に持ち歩いている。
オール金属製でチープな感じはしない。
こういう機種こそ戦略カメラとして存続させ
外観はそのままでも内部をグレードアップし
アクセサリーを増やし
デジタルカメラのMinoxのように育ててゆけば
よさそうなものだと思うが、
SONYに、そんな気はさらさらない。
最近は、昔Minoltaが発売したデジタル一眼を引継ぎ
製品ラインを増やしたが、
コンパクトタイプは魅力のない製品を作り続けている。

12月16日(土曜日)
●すげ〜
家電量販店にMacが2台。
24インチワイド画面「iMac」。
迫力がある。
乳白色のAll in oneスタイルは、どこか未来的。

ちょっとさわってみた。
しっとりとしたマウス。
スクロール・ボタンが小さな球体。
画面上でWindowsXPが動いていた。
不思議な世界だった。

ブラウザを起動し小さなスクロールボタンをころがしてみた。
スムーズで実に速い。
光でつながっているのだろうがノッキングがまるでない。

MaxOSへの切り替えは、今のところ
一旦Winを終わらせてから再度起動するときにOSを選ぶらしい。
エミュレーターでMac画面中にWinの窓が切れれば
申し分ないのだが…

2つのOSを使うにはかなり大容量のハードディスクを
用意しなくてはならないだろう。
24インチはアップルストアで249
800円。
1GBメモリ (512MB SO-DIMM×2)
250GB ハードディスクドライブ 。
グラフィックツールや画像編集を快適に行おうとすれば
メモリ、ハードディスク容量を倍増する必要があるかもしれない。
すると、か〜るく10万は上乗せでないの?
20インチなら189000円。
せめてハードディスク容量を倍にするにとどめておけば
夢のコンピュータも夢でなくなるのかな?

●点灯
夕方、イルミネーション点灯。
イベントがあったらしいが、
残念ながら時間が間に合わなかった。
19時少し前、前を通った。

なかなかいいじゃないですか。
もっと時間が遅くなって周囲のライトが消えたら
ますます幻想的になるのではないかな。

●流行
いま、デジタル一眼レフが売れているらしい。
昨日、家電量販店に出かけた際、
CANON、Niconがフロアの最前列に飾ってあった。
店も気合が入っている。
両機を触ってみた。
CANONはかなり小型化している。
Nikonは比較的大型。
両方に言えるのが軽くて「ちゃっちい」
価格帯が10〜14万なのだから仕方がないのだろうが
プラスチックを多用しているので重厚感がまるでない。

欲しい気持ちがいっぺんにさめた。

昔使っていた、アルミダイキャストボディの35mm一眼レフのほうが
よっぽどいいね。

●落ち葉掃き
バックヤードの樫と家の前の栗がおびただしい葉を落とす。
2〜3日もそのままにしておくと、庭は落ち葉で埋まってしまう。
昨日購入した携帯プレーヤーを首から下げて…
ダリダを聞きながら竹箒を使うとは思わなかった。

このプレーヤー、電池の消耗が激しいような気がする。
3時間FMや音楽を聴いていたら半減していた。
専用USBケーブルで充電するのだが、
頻繁に行うのでPCにつないだままにしておいた。

評判の悪いSONY製リチウム電池だろうから
充電中に発火しなければいいけどね。



スイッチは3つ。
それと、シャトル・スイッチで操作する。
充電中はアイコンにより状態がわかる。

12月15日(金曜日)
●新兵器
携帯音楽プレーヤーを購入した。
初代ウォークマンが発売されたとき買って以来
20数年ぶりだろうか。
あのときは、カセットテープだったが、今はメモリ、ハードディスクに
音楽データをコピーして聞く。
売り場は携帯電話と同じように百花繚乱。

当初はiPodに注目していたが、その後SONYから
興味あるタイプが発売された。
小型懐中電灯のようなデザイン。
FM放送が聴けて、ストップウォッチ、歩数計など
スポーツ機能がついた生活防水タイプの超小型、メモリタイプ。
1Gなので通常500曲くらい転送できるらしいが、
音楽ばかりでは飽きてしまう。
ニュースが聞けるタイプが欲しかったので
迷わずそれにした。

キーボードには強いが
操作スイッチが少ないのでかえって戸惑ってしまうことがあった。

パソコンにユーティリティをインストールしてCDをセット。
10枚分を転送したのだが、結構時間がかかった。

付属のイヤホンのサイズが大きくてすぐ外れてしまう。
しかも、左右のコードの長さが異なるので使いにくい。
いずれ、イヤホンを買い換えることになるだろうが、
当面、使い慣れた携帯ラジオのイヤホンで代用することに。
音質は、こんなものなんだろう。
「ながら」聞きなので気にはならない。

これから散歩、サイクリングのお供に
小型デジタルカメラとこの携帯音楽プレーヤーは
欠かせなくなるだろう。

12月14日(木曜日)
●菖蒲町
小説家深沢七郎が昭和62年に亡くなるまで過ごした場所が菖蒲町にある。
ラブミー農場。
昭和35年に発表した「風流夢譚」が皇室を侮辱するものであり
戦前なら不敬罪に相当するものと、右翼から命を狙われた。
全国を転々とした後に安住の地として選んだ場所だった。
35アールほどの土地を購入し昭和40年11月から農業を始めた。
交通の便の悪い僻地だが、当時は全国から若者たちが深沢七郎詣でをした。
若き日の嵐山光三郎や、ゲージツ家の熊さんも居候をしたことがあったらしい。

※在りし日の深沢七郎。山梨県石和出身の彼は、県の特産、ぶどうを植えた。棚まわりはいい雰囲気だ。

※現在のラブミー農場のぶどうの樹。母屋は荒れ果てている。農場は左手。周囲には住宅が迫っている。


※表札は昔のままだ。近所に深沢ゆかりの品を展示する家があったが、電気のメーター、ガスが外され
  無人状態。だけど、看板は新しい。

ほぼ1年ぶりに2度目の訪問をした。
前回は国道122をトラックに怯えながら走ったが、
今回は春日部・内牧公園先のサイクリングロードを行くことにした。
天気予報では曇り、だったが午前中は薄日が射していた。
用水脇の道をひたすら走ればいいのだが、
白岡と久喜の一般道路を走る場所がある。
そこが、ちょいわかりにくい。

裏慈恩寺界隈の道は左右を雑木林に囲まれ
武蔵野の風情を残すいいコースだった。

目的地には1時間半ほどで着いてしまった。
いつの間にか雲が厚くなり、
いつ降ってきてもおかしくない状態だ。

住む人もなく荒れ果てた「ラブミー農場」を
いろいろな角度から撮影した。
大きな用水を見ながら古い商店街を通り町役場に出る。
役場前のグランド脇の「あずまや」で小休止。
風がないのがせめてものラッキー!
雨が降る前に帰宅しようと、
デイパックに入れた昼飯も食べずに走る。
久喜からコースを外し新白岡経由で
さっと、宮代へ到着。
10時発、13時30分帰宅。
42kmのサイクリングだった。

12月13日(水曜日)
●タウン・ミーティング
噴飯物である。
安倍総理と官房長官は
3か月分の給料を国庫に納めることになった。
これで、チョンなのかね。

企画は広告代理店が行ったのだが、
記者会見では、そのことには一言も触れていない。
文科省がお膳立てしたような印象になっていた。
マスコミも、この代理店がどこなのかひとことも触れない。

ほぼ間違いなく電通だ。
このモンスター企業は政府はもとより
媒体に深く食い込んでいる。
マスコミが電通のでたらめぶりを報道しようものならどうなるか。
広告枠が埋まらない。
テレビ、新聞社にとって死活問題だ。

マスコミは報道の独自性を掲げているが
経営は広告収入に頼っている。
電通にそっぽを向かれたら、という思いが
報道にブレーキをかけているのだろう。

「さくら」を仕込む、案内係やエレベータ係に法外の謝礼をはずむ。
静岡では東京からハイヤーを調達する。
こういう手配は電通とその下請けが手を下したのかも知れない。
企画・運営費用が9億ともささやかれている。

政府にとって電通は必要悪なのかも知れない。
電通もそこのところは心得ていて
ダークなことにも手を染めるのだろう。

政府要人やVIPの子供の不祥事を
もみ消すことなど朝飯前の会社でもある。

●かわせみ
昼、買い物の帰り。
いつもの散歩道。
2羽のカワセミと遭遇。
水路の中を低く飛んでいて
ひょいと姿を現したところだった。
水路の淵に止まったと思ったら
また、水路の中に姿を消し、
また姿を現わし
鉄塔のある雑木林の中に吸い込まれて行った。

●苦悩
夕張市が震えている。
来年度から市長の年収70%カット。
ボーナス含みで年収370万円。
月額26万。
助役、教育長も大幅減。
議員定数18人から9人へ。
議員報酬も43%カットの18万円。
全国の市の中で最低となった。
支給されれるだけ、ましかな。

奄美市が3年後に財政破綻確実とのニュース。

風前の灯の自治体は、
いたずらに「健全財政」などと吹聴せず、
住民に大きな迷惑をかける前に、
事実を公表してもらったほうが気分がいいね。

●合併気運
隣町が熱い。
来年4月首長選が行われるが
町民の多くが希望した春日部市との合併を反故にした
現職の責任が問われることになりそうだ。
対立候補は、始終一貫して春日部市との合併運動を展開していた。

隣町も多くの中小自治体と同じく厳しい財政状況にある。
このままでは、第二の夕張市になりかねない、という危機感を抱いている。
ところが、首長と議会は住民の思いを無視してしまった。
対立候補が春日部市との合併を掲げているのに対し
現職が推進しようとしている合併先は幸手市だという。
1市1町というのは現実的でないから、
久喜市、菖蒲町、騎西町などとの田園都市構想へ
組み込まれることになるだろう。
すると、想像されるのが、またまた合併流産だ。

このような空しい動きをなぜ行うのか?
一般的な見解は、現職、議員が今の地位を捨てたくないから、ということ。
仮に春日部市との合併が実現すれば
現職、議員の多くが失職することになる。
これを回避するためには、難しい合併枠組みを選ぶことなのだ。
個人的理由、つまり住民不在のところで合併選択が行われてはたまらん、
という思いが住民に深く浸透しているのが、隣町だ。

先日、対立候補後援会発会式が行われた。
ホールは満席で、立ち見の参加者もいた。
対立候補は1日も早い春日部市との合併を実現して
在任期間の短い町長でありたい、と公言している。
この潔い姿勢が多くの住民に好感をもって迎え入れられているようだ。

わが宮代町は、合併に関しては今のところ静かである。

●野鳥
ジョンの散歩で朝夕同じ道を通る。
雑木林の脇を通過する。
ん?
今年は野鳥の種類も数も多いようだ。
寒気を引き裂くように鳴くのもいれば
小刻みに囀るのもいる。
この2〜3年姿が見えなかった尾長も戻ってきた。
同じくらいの大きさで、
脇にカワセミのような鮮やかなブルーの入ったのもいる。
枝から枝へ渡っている姿を見ると
例年、星座と同じで、名前を学習しておけばよかった
と、思う。

12月12日(火曜日)
●冬
東武動物公園駅西口。
まっすぐ伸びる道路の役場脇。
町の職員がイルミネーションの設置をしていた。
手作りの作品が道の両サイドに誕生。
12月16日から1月8日まで16時〜23時まで灯りがともる。
初の試み。
10数メートルくらいだが、ファンタスティックな空間が誕生するだろう。

その道をさらに進むと姫宮落川にぶつかる。
小さな川だ。
川面には鴨が遊び、冬枯れ桜の枝には雀と大きな白鷺。
色づいた木の葉も散り始め殺風景になる頃だが
鳥たちがしばし心をなごませてくれる。

冬の情景を台無しにしているのが
あちらこちらに引っかかっているゴミだ。
動物公園に来た人たちが捨ててゆくのだろうが
東口ゲート入口から笠原小学校にかけての水面が
例年、ひどい。
両岸に青草が茂っている頃はそれに隠れているのだが、
枯れてしまうと姿を現す。

コンビニやスーパーの袋に空き缶や弁当の残骸を入れて
そのまま捨てているらしい。
はなはだしい公徳心欠如だが、
これを防ぐには駐車場出入口に
大きなゴミ箱を設置する
あるいは、ポスターを掲出する必要があるのではないか。
もちろん、自分のゴミは持ち帰るのがマナーだが
これができない連中が多いのだから
やむを得ない措置ですけどね。

12月11日(月曜日)
●手紙
昨夜は「ラスト・サムライ」渡辺謙。
本日は「硫黄島からの手紙」渡辺謙。
顔つきはどちらも同じだ。当たり前だが。
そこへゆくと、ロバート・デ・ニーロ、マーロン・ブランドの
役作りへの執念はすごい。



月曜日の午後だというのに幸手シネプレックスは混雑していた。
「硫黄島からの手紙」人気なのかと思ったが
「武士の一分」に吸い込まれていく人が多かった。
しかし、「硫黄島…」も前評判もあってか、
ウィークディにしか行かない私が経験した中では大入りで
約70〜80名の人が入っていた。
多くは中年以上だったが、ほんの少し若者の姿があった。
上映中は、「咳」ひとつ聞こえなかった。
みんな画面に見入っていたようだ。



土曜日のドラマ「硫黄島の郵便配達」と、映画「硫黄島からの手紙」。
題名が酷似しているが、内容はまるでちがう。
ドラマは海軍パイロットと市丸海軍少将にスポットが当てられていたが、
映画は硫黄島守備隊総司令官・栗林陸軍中将だ。
市丸少将は、着任挨拶で1シーンに出るだけだった。

この映画、本当にクリント・イーストウッド監督のアメリカ映画?と、思わせるほど。
登場人物は日本人ばかり。
米海兵隊の攻撃はあるものの、兵隊の顔さえ定かではない。
英語のせりふがあるのは、最後のほうで、投降した日本兵を射殺する米兵。
日本の捕虜になった米兵。
戦死した栗林中将を埋葬した兵隊(西郷)が捕らわれるシーン。
これだけ。
まるで、日本製戦争映画なのだ。

井原剛志は、ロサンゼルスオリンピック馬術で優勝した、
バロン西こと、西竹一陸軍中佐役だった。
同じ騎兵出身で米国で過ごしたことのある栗林と話が合った。
司令部で2人が粗末な食事をするとき
「ジョニ赤」で乾杯したのが印象的なシーン。

米軍を迎え撃つために、終日塹壕掘りをやっていた兵隊、
西郷を二宮和也が演じる。まるで知らない顔だと思ったら
ジャーニーズ事務所「嵐」のメンバーだって。
わからんはずだ。
赤紙で召集された兵隊だから、連日のシャベル労働で不満たらたら。
国賊的発言で上官からにらまれている。
兵隊になる前は「大宮」で妻と2人でパン屋をやっていた。
「大宮」と喋るシーンが2度ほどある。

※塹壕を掘る兵隊の靴。皮が新しく、鋲が磨り減っていない。
連日の重労働なら、もっとヨレているはずだが。

あの、中村獅童はがちがちの陸軍中尉。
塹壕戦をやるくらいなら、正々堂々と切り込んで討ち死にする、タイプで
部下に恐れられているが…
ぶざまなかっこで、生きながらえてしまう。
「言行不一致」というのが、今の獅童に似ていて面白い。



※パンフレット700円。
このシーンは、作戦を練るために、着任早々の栗林中将が自ら島の地勢を確認ししているシーン。
米軍の上陸地点となる砂浜を杖をつきながら歩いている。

栗林中将が硫黄島に着任する。
前任の海軍司令官は、水際で米軍を迎え撃つ作戦で海岸線に塹壕を掘っていた。
着任早々、島をくまなく見て回り「水際作戦」では
兵隊の消耗が多すぎると、
島中にトンネルを掘り、要塞化する作戦に変更する。
司令官は交代しても、多くのスタッフはそのまま残る。
彼らは、栗林の作戦に批判的だった。

映画ではトンネルを掘るシーンは多くない。
実際は本土から技師を呼び、
司令部は頑丈なコンクリート製だったという。
また、少し掘ると硫黄が噴き出し、難関工事だった。
島には、硫黄の白煙が立っていた。
こうした描写はなかった。

※司令部壕から戦闘状態を見る中将(右)、2人の参謀は前が海軍、後ろが陸軍。制服デザインが異なる。

栗林は米国留学経験があり
陸軍の将軍としては合理的な考えの持ち主だった。
そして、よき家庭人でもあった。
従って、兵の無駄死にを極力防いだ。
しかし、もはやこれまで、となると天皇陛下万歳を叫び
抜刀し兵の先頭に立って斬り込み戦死を遂げる。
腰の自動拳銃は米国留学の際、米国の友人から送られた記念品だった。

彼の国との戦争は絶対に避けるべきだとしながらも
戦局の変化に伴い本土防衛の最前線に赴くことになってしまった
悲劇の将軍だった。
激しい攻防戦の中、司令部壕で
家族を思いながら絵を描くシーンに胸が熱くなる。

大宮出身の兵士、西郷は栗林のおかげで3度、命拾いをする。
出征時、彼の妻は新しい命を宿していた。
お腹の子供に向かって彼は言う。
「誰にもいうなよ。俺は必ず生きて帰ってくる」

赤紙を届けに来た兵隊に同行した国防婦人会の
女性の狂信的な顔つきが異常だった。
だが、西郷は危うく命拾いをした。
内地からの手紙で生まれたのは女の子だと知っていた。
映画では描かれていないが、捕虜になった彼は
短期間、ハワイの収容所で過ごした後日本に帰国できたのだろう。
そして、愛する家族と再会を果たす。
なんか、ほっとさせられる余韻を残して映画は終わる。
昭和20年生まれのその子は今、60歳を越している。

タイトルになっている「硫黄島からの手紙」の「手紙」は
意外なことになっているのだが…



第1作の「父親たちの星条旗」は
戦場と、その後の物語だが、
2作目は、ほとんどが戦場だ。
1作で擂鉢山中腹に据えられた大砲が頻繁に登場し
上陸中の米兵を悩ませた。
2作目ではその大砲のシーンはあまりなかった。
その代わり、「噴進砲」(といったかな)、という
日本軍の「ロケット弾」が1シーン登場する。
これは、非常に珍しい。
本では読んだことがあったが、映画で見るのは初めてだった。

擂鉢山に翻る星条旗を遠方から日本兵が見るシーンがあるかと思ったら、なかった。
意志の弱さから生き残った獅童中尉が、その彼に斬り殺されそうになった
大宮出身の兵隊と捕虜収容所で遭遇するかと思ったら、それはなかった。

実際は司令部の壕はとてつもない厚さのコンクリート製だったらしいが、
映画のそれは、貧弱なものだった。

12月10日(日曜日)
●硫黄島
昨夜、フジテレビ21時「硫黄島 戦場の郵便配達」。
本日、ロードショーの「硫黄島からの手紙」に
タイミングを合わせた便乗番組、と思われても仕方がない。

※パイロット根本少尉は、タイトル画面の中央の人物。ドラマでは「電車男」の伊藤が演じる。

テレビの方は、木更津航空基地から硫黄島へ
海軍1式陸攻で物資や軍事郵便を運ぶ飛行兵の物語。
事実に基づいて作成されているので、
関係者の当時の写真が実際の郵便が頻繁に映し出される。
さらに無事生還した人や遺族の現在の映像も。
米軍が撮影した激しい戦闘のカラー記録映像も。
あの、有名な擂鉢山に国旗を打ち立てる映像も。

番宣では1式陸攻を「輸送爆撃機」と書いているが
本来は爆撃機で、輸送機の数が少なくなってしまい
やむなく物資を運んでいたものだろう。
ブーゲンビル上空で撃ち落された
山本五十六長官の搭乗機も、これだった。
鈍足で米軍の格好の餌食になっていた。
1式陸攻のずんどうスタイルと、すぐ火がつくということを
ひっかけて、米軍パイロットたちは「葉巻」というあだ名をつけていた。

ドラマではCGが結構使われていた。
大きな月をバックに本土爆撃に出かけるB29の大編隊は、
あまりにも幻想的な美しいシーンになっていた。
1式陸攻をカモにしていた、双胴のPなんとかつ〜
米軍の戦闘機が何度か出てくるが
反転するシーンがぎくしゃくして不自然だった。
1式陸攻が硫黄島に着陸するシーンは、
周囲の風景に比べて大きすぎるような気がした。
まるで、「深山」みたいな大型爆撃機のようだった。


ドラマでは、すさまじい対空砲火を受けながら
2回出撃し生還する。
これは奇跡的なできごとだが、事実らしく
生き残ったパイロットは
硫黄島の遺骨収集にその後の人生をかけ4年前に
この世を去っている。

※市丸少将と、市丸少将を演じている藤竜也。

硫黄島攻防戦は栗林中将が有名で、
今日封切られた映画「硫黄島からの手紙」の主役でもある。
小生、浅学にして市丸少将を知らなかった。

硫黄島要塞化の責任者にして
米軍を迎え撃つ戦術を立案した栗林中将は陸軍で、
市丸少将は海軍だった。
硫黄島守備軍は陸軍から1万3千586名、海軍から7千347名が終結した。
市丸少将は第27航空戦隊指令として参戦したが、
肝心の航空機は数えるほどだった。
だから、木更津航空隊へ「支援要請」を打電していたのだ。
ところが、大本営は本土防衛に忙しく、
飛行機を「温存」しなければならなかった。
それを知った市丸は、自ら海軍切り込み隊の先頭にたち戦死するのだった。

映画では、市丸少将を誰が演じるのか楽しみだ。

12月9日(土曜日)
●2題
刑務所のニュースが載った。

☆受刑者が自殺 三重刑務所伊勢拘置支所(朝日)
☆塀の中から脅迫状 栃木県黒羽刑務所(読売)

知っているようで知らないあちらの世界。
常磐線で上野に向かう途中、綾瀬を過ぎて
大きくカーブする所がある。
戦後間もなく下山事件が発生したあたりだ。
その上を東武線が走っている。
左側に灰色のたか〜い塀があった。
私の子供の頃は「小菅刑務所」と呼んでいた。
長いこと足立区だと思っていたが、葛飾区だったんですね。
いま、小菅刑務所は東京拘置所と名前をかえ
ガラス張りの立派な高層ビルに変貌した。
屋上にはヘリポートを備えている。
死刑執行施設もありますよ。

刑務所は刑が確定した人が入り、拘置所は刑が確定するまで入る。
東京では府中刑務所と東京拘置所が有名だ。
あの、3億円強奪事件が発生したのは府中刑務所の塀の脇だった。

で、ちょっと、そちらの世界を調べてみた。
府中刑務所は、定員2842名、日本最大の刑務所で
起源は、ぬわんと江戸時代にさかのぼるという
由緒ある犯罪者収容所だった。

☆寛政2年(1790年) 老中 松平定信の命で 火付け盗賊改 長谷川平蔵宣似が
隅田川河口にわが国近代自由刑のルーツとされる石川島足寄場を設置。
※池波正太郎の世界である。

☆明治28年10月(1895年) 石川島から北豊島郡巣鴨村に新築移転し
警視庁監獄巣鴨支所 を経て巣鴨監獄署と改称。
☆明治36年(1903年) 司法省管轄となり巣鴨監獄と改称
※北海道の樺戸監獄は有名ですけどね。

☆大正11年(1922年) 巣鴨刑務所と改称するが翌年関東大震災で全壊

☆昭和10年 (1935年)6月 府中の現在地に移転、官制の改正により
累犯受刑者で改善困難な者を収容することとなる。

☆昭和47年(1972年) 受刑者分類規定の制定により
B,F級受刑者(アメリカ合衆国軍関係者を省く) を収容することとなった。
※外国人犯罪者もここに収監される。

☆平成7年4月(1995年) 外国人被収容者の増加に伴い、国際対策室が新設される。
☆)平成11年3月(1999年)  新庁舎就工。
※刑務所も「庁舎」というとは知らなんだ。

北海道から九州まで各地に刑務所が存在するが、ちゃんと管轄がある。
札幌矯正管区
仙台矯正管区
東京矯正管区
名古屋矯正管区
大阪矯正管区
広島矯正管区
高松矯正管区
福岡矯正管区
単なる「管区」ではなく、犯罪者対応だから「矯正」という前置きあった。
さらに、
「医療刑務所」が4箇所あり、
八王子医療刑務所 は「総合病院」としての機能がある。
愛知県の岡崎医療刑務所は精神障害者を対象としている。

女囚は
栃木刑務所 栃木県栃木市惣社町
笠松刑務所 岐阜県羽島郡笠松町中川町
和歌山刑務所 和歌山県和歌山市加納
岩国刑務所 山口県岩国市錦見
麓刑務所 佐賀県鳥栖市山浦町
札幌刑務所札幌刑務支所
福島刑務所福島刑務支所

少年犯罪者は、
函館少年刑務所
盛岡少年刑務所
川越少年刑務所
水戸少年刑務所
松本少年刑務所
姫路少年刑務所
奈良少年刑務所
佐賀少年刑務所
に収容される。

拘置所は、想像以上あちらこちらにありますね。
埼玉では
熊谷拘置支所(川越少年刑務所所管 埼玉県熊谷市箱田)
さいたま拘置支所(川越少年刑務所所管 埼玉県さいたま市浦和区高砂)

●父子
学校ではいじめ、家庭は崩壊。
地域は無関心。
こんな社会に誰がした。

千葉県で
中2の息子が父親に暴力を振るい重体
という記事が載った。
こんなことは、最近珍しいことではない。

読み進むうち、
いさかいの原因は学校の面談に
父親が顔を出さなかったことだった。

父親の年齢が76歳と高齢だった。
14歳の息子というが、常識的には孫に相当する。
男が62歳のときの子供だ。
母親は51歳。
子供を生んだときは37歳だ。

62歳の父親と37歳の母親。
25というの年の差もなんとなく不自然だ。
子供の暴行事件より
親の異常な関係のほうにテレビ局は興味を抱くだろう。
明日のワイド番組は、
たぶんそっちのほうにスポットが当てられるね。

以前、新潟で少女を10数年監禁していた男が逮捕され
大人になった女性が救出されたことがあった。
犯人の親も高齢だった。
犯人は子供の頃父兄参観で父親に顔を出されることを嫌っていた。
父親の代わりに祖父が来ていると間違われたらしいのだ。

「男と女の間には深くて暗い川がある」

どんな事情があったにせよ
年の差があり過ぎると、
子供に大きな心理的な負担をかけてしまう。
快楽の果ては罪深いもんだな。

70過ぎて子供が生まれたと
喜んでいた歌舞伎役者がいたが、
よ〜がんばりましたね、す○べじじ〜
と、言うほかない。
子供の気持ちになってみんしゃい。

●意味深
TBSラジオ16時15分頃。
「ワインレッドの心」が唐突に流れた。
時期が時期だけに、おやっと思った。
何か意味あってのことかいな?

昭和58年1983) 作詞:井上 陽水 作曲:玉置 浩二
歌:安全地帯歌

もっと勝手に恋したり
もっとキッスを楽しんだり
忘れそうな想い出を そっと抱いているより
忘れてしまえば

今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはその透き通った瞳のままで
あの消えそうに 燃えそうな ワインレッドの
心を持つ あなたの願いが 叶(カナ)うのに
もっと何度も抱き合ったり
ずっと今夜を揺れあったり
悲しそうな言葉に 酔って泣いているより
ワインを開けたら

今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはただ恥らうより手立てが無くて
あの消えそうに 燃えそうな ワインレッドの
心をまだ持て余しているのさ この夜も

今以上 それ以上 愛されるまで
あなたはその透き通った瞳の中に
あの消えそうに 燃えそうな ワインレッドの
心を映(ウツ)し出して見せるよ 揺れながら

ヒットした年が1983年といえば、
玉置 浩二が石原真理子とドロドロの恋愛関係中か
清算した頃ではないの?
歌詞は陽水が書いているとはいうものの
二人の関係を暗示しているのではないかね。

二人のその後は対照的だった。
真理子はパリへゆき、そこからアメリカにわたり
芸能界と縁をきった。
一方、玉置 浩二は薬師丸と結婚。
(内田裕也ときききりん同様、似合わない二人だったが)
そして、スターダムに上り詰める。
役者としてもいい味を出した。

世間を騒がせた二人だったが、
玉置浩二は恋愛を芸のこやしにし、
石原真理子はセンチメンタルジャーニー。
アメリカでかなり年下の男と結婚したが破局して帰国。
芸能界復帰にかける。

12月8日(金曜日)
●いよいよ

あす「硫黄島からの手紙」封切り。
渡辺謙の「栗林中将」もさることながら
井原剛志(誰の役だが知らないけれど)の演技に期待しております。
彼のニヒリスティックかつ右翼っぽい風貌は
浪士とか軍人向きだもんね。

「硫黄島からの手紙」では
トーチカから海兵を狙う機関銃や
擂鉢山に築かれた要塞から海岸を狙う大砲、
さらに、突然飛び出す日本兵などなど
日本側はほとんど描かれなかったが、
今度は違う。

同じテーマの裏表を見て、
あの激闘が少しは見えてくる。
土日は混むだろうから
ウィークディに見に行くつもりね。

●復活?
民主党の細野豪志衆院議員(35)との不倫問題で、
TBS系「筑紫哲也ニュース23」を降板した山本モナ(30)が、
日本テレビ系「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」
(来年1月1日午後8時30分)の収録で挑戦した“スイカルック”。

一時、「ろば」のかぶりもので登場というニュースが流れたが、「すいか」だった。
「スイカップ」とは巨乳のことだが、
「スイカキャップ」なんだね、これは。
美人ニュースキャスター(の予定だった)から、バラエティへ転進?

●真珠湾奇襲
65年前の本日、太平洋戦争が始まった。

<新聞情報>
旧日本軍が米太平洋艦隊に奇襲を仕掛け、
太平洋戦争の幕開けとなった真珠湾攻撃から、7日で65年を迎えた。
攻撃の舞台、米ハワイ州オアフ島には遺族や退役軍人らが計5000人近く集まり、
犠牲になった米兵士らを追悼する一連の行事が行われた。



日本は奇襲大成功と意気が上がった。
が、米国政府は事前にこのことを察知していた。
日本に先制攻撃させておいて
参戦に消極的だった米国民の意識を一変させてしまった。
「リメンバー・パールハーバー」のスローガンの下対日戦を展開。

日本は、真珠湾奇襲の半年後、
レイテ沖海戦で虎の子、空母を大量に失い早くも不吉な予感。
米国は強大な工業力で飛行機、戦艦、火器を、弾薬を生産し
最後は原子爆弾で止めを刺した。
わずか、3年半の太平洋戦争だったが、
日本の主要都市は灰燼に帰した。

それから20年で完全に復興してしまうのだから、
日本の底力はすごいものがある。

夕張市の20年復興計画は無理だと思うけどね。
肝心の人口が足りない。

●余波
昨深夜、珍しくオールナイト・ニッポンを聞いていた。
関西のお笑いタレント99の岡村某がしゃべっていた。
話題は、あの石原真理子・暴露本だった。
登場する男性の名前を読み上げていた。
タレント、俳優、歌手は呼び捨てだったが、
さんま、だけは「さんまさん」と「さん」づけをしていた。
同じ吉本興業の大先輩に敬意を表していた。

で、岡村某は、石原真理子のやりかたを批判していた。
「絶対にあんなことやったらあかん。
ふたりだけの秘め事にしておかなくては」
などと、もっともらしいことを言っていたが
彼らが、そういうことを言う真意は別にある、と見ている。

テレビは「お笑い」全盛だ。
各局で関西系芸人が出ずっぱりの観がある。

お笑い芸人といえば、タレントの中で一段低いと見られている。
人気があっても、彼らには鬱屈したものがある。
そんな彼らが勲章にしたがるのが「金星」だ。
分不相応な相手を射止めることなのだ。

概して、お笑いの女房たちは美人が多い。
とんねるずのかみさんは、
元トレンディドラマの常連だったし、
藤原紀香を落とした若手お笑いなど
一夜にして仲間から垂涎のまなざしで見られるし
マスコミから追われ知名度もアップする。

そんなわけで、
わずかなチャンスを逃すまいと
業界の女にえげつないほど積極的にアタックをかける。
もしも、その相手に暴露本でも出されたら…
そいつがとっくに忘れさられた状態なら
再浮上のきっかけになるかも知れないが
ある程度の地位を築き家庭があったら、
若い日の火遊びが赤裸々に書かれて、
かみさんから白い目で見られ、子供から軽蔑され
世間で「あかっぱじ」をかくことになりかねない。

岡村某は、そのために予防線を張っていたのだ。

●異変
全日空は国内の13ホテルを売却。
西武は国内12リゾート施設を一括売却。
伸びきった戦線を縮小して自陣の守りを固める策にでた。

特に、西武の鰺ヶ沢施設は
プリンスホテル、高原ゴルフ場、スキー場を抱えている。
かつて、青森の鰺ヶ沢町は、
西武進出を町興しの起爆剤にしようとした。
西武側のいうままに、多額の予算を投じて道路整備を行った。
時は移り、西武が一斉に撤退。
青天の霹靂。
茫然自失。

リゾート施設を全国展開する企業は
地元の困惑などかまっていられない。
自分が助かるために、他人を蹴落とす…
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の世界ね。

●ソマリア

アフリカの小国は相変わらず政情不安定。
大陸自体、あちこちで紛争が起きている。
多くは部族間抗争なのだが、ソマリアは
政権の裏に米国がからんでいる。
「ブラックホークダウン」は、
モガデシオに侵攻した米海兵隊の悲劇を扱った映画だった。
ここにきて、またまた反米運動が活発化した。
イスラムの衣装をまとった女性民兵が手にしている
自動小銃が目についた。
弾倉がカーブしているのはソ連製。
東欧や共産圏、アラブ世界でよく見かける。
カラニシコフといったかな。

●電池
パソコンの電池不良でSONYがミソをつけたと思ったら
携帯電話で電池が発熱、破裂という事件発生。
今度は三洋の子会社製。
本家の三洋電機は業績不振であえいでいる。
まさに、泣きっ面に蜂、ね。
本家も、新しい電池で起死回生を狙っていたというのに
完全に出鼻をくじかれた。
三洋は事実を把握しながら、
甘い判断でリコールはしなかった。

昔はマイナー製品として町工場でも作っていた。
せいぜい、懐中電灯に使う程度だった。
いまや、パソコン、デジカメ、携帯電話、携帯音楽プレーヤーなど、
生活に不可欠だ。
クリーンエネルギーとして車にも搭載されようとしている。
さらに、リサイクルできる省資源製品としてもエース級だ。

完全な電池であれば、そのメーカーに安定利益をもたらすはずだったのに。

12月7日(木曜日)
●川柳
ラジオでこんな川柳が紹介された。
「男食い、食えなくなったら本で食い」
暴露本を発売した石原真理子のことね。
記者会見の模様が各局のワイドショーで流されたようだが、
残念ながら、見ていない。
相変わらずの「ゲジまゆ」らしかった。

それにしても、すさまじい男性遍歴だ。
おおむね、共演した男と寝ている。
デビュー作「ふぞろいのリンゴ」では
中井貴一、時任三郎と同時進行。三角関係。
お互いに仕事がやりにくかったんじゃないのかね〜。

故松田優作とは「映画舞台あいさつで同席 」しただけで
できちゃった、とは…

石原が誘うのか。
いや、礼儀としては男が誘っているのだろうな。
さんま、も手が早いね。
彼の場合、9歳年上らしく、口説きもストレート。
「ホテルとってあるけど、どう」…だとさ。

本は読んでおりませんが、
だれかが言っていた
「あわてて買わなくても、すぐBookOffに出回るから」と。

こんな本を出版して、芸能界復帰のハードルが高くなったんじゃないの。


華麗な男遍歴というより、ニンフォマニアかな。

石原真理子(42)
中井貴一 45 ドラマ「ふぞろいの林檎たち」で共演
時任三郎 48 ドラマ「ふぞろいの林檎たち」で共演
玉置浩二 48 玉置が石原のファンだった
田原俊彦 45 2時間ドラマで共演
石黒賢 40 映画「めぞん一刻」で共演
郷ひろみ 51 映画「さらば愛しき人よ」で共演
木村一八 37 映画で共演
トップアイドルK(マッチこと近藤君) ディスコ仲間
明石家さんま 51 バラエティー番組で共演
吉川晃司 41 仕事で会食
松田優作   映画舞台あいさつで同席
ニック   米国のライブハウスで
ロブ   米国で入籍も離婚

●寒気つのる
本日、大雪(大雪)。
二十四節気、天地閉塞、雪降る、とあるが
寒いことは寒いが、まだ雪は降らない。

庭が急速に様変わりしている。
 
ブルーベリーの葉が燃えるようだ。
ハイビスカスがけなげにも花をつけている。
下を見れば、「しめじ」のようなきのこ。
こわくて食べる気にはならないけれど。

昨夜、パーゴラもどきにイルミーネーション点灯。
ささやかに、クリスマスムードを演出。

●談合兄弟
福島で火がついた知事の犯罪が
和歌山、宮崎へ飛び火したと思ったら、
今度は成田市長が…
過去に談合、収賄で地位を追われた同職が
大勢いることを知らないわけでもないだろうが、
ついつい手を染めてしまう。
同じ愚を犯してしまう。
権力の頂点に上り詰めると
理性がマヒしてしまうものなんかね。

今も、怯えている連中が相当いるだろう。

12月6日(水曜日)
●クーデター
フィジーの政変で、兵士の写真がまた掲載された。
彼の銃は、ごく一般的なもの。
M系ライフル。これはアメリカ製。


●ボルゾイ
昨日、チャリで隣町を走っていた。
前をご夫婦らしい方が大型犬を連れていた。
背中に少し黒が混じった白いボルゾイが2匹。
毛足の長い茶色のダックスフンド1匹。
3匹わんちゃん大行進である。
ご主人がボルとダックスを、奥さんがボルを引いていた。
手入れが行き届いていた。
高級犬がこれだけいれば「養育費」も大変だ。

ボルゾイは足が長く、顔も、毛足も長い優雅な犬。
その昔、ロシア貴族が狩猟に連れていた。
ボルゾイとはロシア語で「俊敏」の意という。

それが2匹だから目立つことおびただしい。
思わず私もチャリを止めて見入ってしまった。

横浜時代に「アフガンシープドッグ」を見たことがあったが
ボルゾイとこんな至近で遭遇したのは初めて。
わが家近くで「カワセミ」と出会ったくらい、驚いた。

※この写真は、参考で昨日出会ったボルゾイではありません。
  人間との比較で、いかに大きいかわかりますね。

12月5日(火曜日)
●町興し
NHK18:30から首都圏ニュース。
和光市の町興しを紹介。
これといった名物のなかった和光市が「鍋料理」に目をつけた。
商工会が仕掛け人だが、大勢の市民(奥さん)が参加した。
オリジナリティを出すために
スープ会社に依頼して調合しながら開発。
試食会を重ねて、自信作を作り上げた。

また、商店会の寿司屋、ラーメン屋、食堂でも
一斉に看板を揚げ、和光鍋を取り扱うようになった。
当然「鍋Map」もできた。
以前、ここで取り上げた北陸の「コロッケ」に取り組みは似ている。


で、今夜が「鍋解禁日」。
駅前で大掛かりなイベントを開いた。
ぬわんと、集まった1000人に「無料」で新作を振舞った。
そして、Mapを配り、市内の店をPR。
人気のよさに商工会の鼻息も荒い。
…というもの。



宮代との相違点。
駅前が繁華街である。
「無料」で振舞った。
1000人もの人が短時間で集まった。

立地条件が違うので
同じようなことをやっても宮代では成功しないだろう。
いま、宮代は「餃子」「ころっけ」にスポットを当てているが、
「無料」で振舞う、ということは念頭になし。
すぐ、金儲けに結び付けようとする。
「損して得とれ」精神が希薄。
通年販売もなし。
PR不足。

駅構内で「宮代餃子」試食会なんつ〜のをやったことがあるのかな〜

これでは、せっかくのアイデアも波間に沈む可能性がある。

●クーデター

南の楽園、フィジーでクーデター。
銃を持つより船の櫂のほうが似合いそうな男が
防弾チョッキに身を固めていた。
彼が手にする小銃が気になった。
わが自衛隊の銃よりすごいみたいな殺気が伝わる。
これは、どこ製なんでしょうかね。
フランスかな?

●紳士
日ハムのヒーロー小笠原がジャイアンツに入団した。
北の大地で「荒ぶる」ひげ面が…
あらら、つるつる顔の33歳の青年になっちまったい。
あの不適なつらがまえと
バットを垂直に立てるフォームがよかったのにね。

ジャイアンツには「紳士たれ」という不文律がある。
紳士は勝負に淡白であれ、ということでもあるまいが
今年の巨人はだらしないの一言。
イ・スンヨプのホ−ムランが頼りの不甲斐ないチームだった。

小笠原は「男のけじめ」で剃ったらしいのだが、
チームの一員として溶け込む儀式だったのは明白。
ひげがなくても心は「燃える男」なのだから、
期待しております。

それにしても、
欧米の男性映画スターが「ナチスドイツ」の軍服姿にあこがれるのと同様
日本のプロ野球選手は、
一度はジャイアンツのユニフォームを着て見たいものらしい。
それまで、チームを代表する選手があっさりとなびく。
さすがに、阪神にはいないけどね。

●衝撃
財政破綻した夕張市の再生計画案がすさまじい。
つぶれた自治体なのだから
無駄を徹底的に削除して
スリム化をはからなくてはいけないのはわかるが
暮らしの根幹に関わるところまで及んでいる。
公立学校の整理統合。
高齢者バス無料化の廃止。
葬祭場閉鎖。
教育費値上げ…
挙げればきりがない。

影響ををモロに受けるのが年寄りと子供。
夕張は高齢化率も全国有数の高さだが、
若い連中は住みにくい町を後にするだろうから
ますます比率は右上がり。
頼みの税収アップもこれでは達成できない。

数ある箱物は廃墟化し
年寄りと子供が手をつないでとぼとぼ歩く…
世紀末の光景が浮かんでくる。

破産した企業なら投資した金額を回収するために
国や金融機関が救いの手を差し出すが、
夕張の場合は自助努力により更正しろ、と国からのムチが飛ぶ。
20年間かけて復活しようとしているが、
13000人という人口ではおぼつかないだろう。
この数字は、まだまだ少なくなるだろうから。

こうした国の態度には、あることが読める。
夕張市を「みせしめ」にして
はかどらない「合併」を一気に進めようとしているのではないか。
「あんたのところも、こんなことになってもいいのかい」
そんな声が聞こえてくるのだ。



エネルギー政策の転換で
炭鉱から「観光立国」を目論んだのだが
見通し甘く、こけてしまった。
中途半端な施設を数多く作ったからなんだろうな。
町振興の企画・実施は広告代理店の仕事だ。
タウンミーティングの仕掛けを作った代理店もからんでいるだろうな。
夕張市が破綻しても、その会社は施設が完成した時点で
金を受け取っているから、懐はまるで痛まない。

近未来通信が詐欺容疑で捜査を受けているが
ここも新聞で定期的に広告を打っていたし
実態を糊塗するために立派なパンフレットを作る。
請け負ったのはどこの会社かわからないけど、
詐欺商法の「お先棒」もかつぐんだよね、広告代理店つ〜のは



夕張市がどんな形で再生するのかわからないが、
この際、思い切ったプランを導入しなくては
変わり映えのない地域となるだろう。
メロン、映画など少しは話題になったものもあるが、
メロンの出荷量などたかが知れているだろうし、
映画といってもシーズン物で
イベントが終われば閑散となる。
さらに「北の大地」のセット村もあるようだが、
雪の積もった冬期は客を呼べない。
スキーだって、西武系の観光ホテルが撤退する時代だしね。

「観光立市」を目指したときも、
中途半端な箱物を作りすぎた。
ディズニーランドのように、1つの施設に重点的に予算をつぎ込み
韓国のロッテワールドのようにすれば、流れは変わっていたかも知れない。
ドーム型の大型アミューズメント施設なら、
1年を通じて稼働率を確保できるというものだ。



通年、人が呼べるあるいは、定住させるためにはどうしたらいいか?
夕張市の名前から変えるね。
「特別養老市」とか「天国(てんくに)市」(銀座の天ぷら屋じゃないよ)
そして、高齢者医療・養護特区にしてしまう。

リタイヤ組を受け入れる住居区。
ドイツのクラインガルテンのような広い菜園。
フラワーガーデン。
ゴルフ場。
室内体育施設。
完全看護の医療施設。
ホスピス。
老人医療専門病院。
宗派を越え、さまざまな様式で行える葬祭場…
公園墓地

定年後の人生を死ぬまで安心して過ごせる
「天国」のような「市」にするのだ。

物流に関しては、市が一括管理。
福祉税を課税して財源確保する。

欧米のサラリーマンは
定年後の余裕ある暮らしを送るために
働いている、という。
そして、彼らが楽しみにしているのが
趣味を活かしながらゆったりと
自分の時間を過ごすことだという。

日本では、賃金格差がますます著しく
上流、下流化が始まっている。
文化を支えた中流が中抜けしている。
自治体が経営する「天国」なら、
下流人種も受け入れることができるだろう。

日本初、日本型の「天国」を目指せば
夕張市、いや天国市の未来は明るい。

12月4日(月曜日)
●童謡集
私の親父さんの童謡集を作ってみました。
とうに、この世を去っておりますが、
若い頃は、「後期赤い鳥」に属し北原白秋門下でした。
作品は少しずつ増やしてゆく予定です。
なお、資料、年譜はまだ整理中です。
Click -->

●暴露本


久々にものすごい本、ともっぱら。
80年代を騒がせた女優・石原真理子が
彼女の体を通り過ぎた男たちを実名で書いている、という。
TBSの連続ドラマ「ふぞろいの林檎たち」からタイトルをとった自叙伝。
ドラマで共演した中井貴一(45)と時任三郎(48)との三角関係。
田原俊彦(45)との半年ほど続いた愛。
石原を初めて「プッツン女優」と呼んだ明石家さんま(51)。
結婚を意識した吉川晃司(41)。
歌手・玉置浩二(48)との4年に及んだ不倫劇。
その数は9人に上るという。

中井といえば重厚な演技で貴重な俳優の一角を占めているが
若い日の「火遊び」が赤裸々に綴られてしまっては…
本人の赤面だけでは済まされないね。

芸能界は「穴兄弟」とか「竿姉妹」つ〜のが多い狭い業界。
相関図を作れば面白いだろうな。

●お初

昨夜はかなり冷え込んだらしい。
庭にはうっすらと霜。
器には氷が張っていた。
どちらも、この冬初めて。
いよいよですね。
ほんものの寒さがやってきます。
そういえば、12月に入ってから
ジョンの散歩のとき
上に、はおるものが厚くなりました。

昨夕の月。
明日が満月なので、かなりま〜るくなっていた。


12月3日(日曜日)
●ボーナス期
世の中、ボーナスはそろそろなのかな?
長いことフリーだったので
ボーナスは最初の3年間しかもらったことがない。

景気は上向いていると政府はいうが
サラリーマンにその実感がないという。
ボーナス無縁、しかも年金暮らしときては
そんなことまるで関係ない。



電気製品の大型量販店のチラシが入る。
この界隈は、コジマ、ヤマダがしのぎを削っている。
ボーナスをあてこんで液晶テレビ、ビデオレコーダー、
パソコン、携帯音楽プレーヤーが賑やかだ。
こうした電子機器だが、各社とも機能は似たり寄ったり。
差別ポイントを探すのに苦労する。

その昔、オーディオとビデオの仕事をやっていた。
春と年末は家電需要期で新製品が各社から登場する。
不思議なことに、機能がよく似ていた。
技術陣は差別化のために日夜苦労しているはずなのだが、
どうしてこんなことになるんだろう。
疑問だった。
当時は、SONY、サンスイ、パイオニアをかけもちしていた。

あるとき。年も押し詰まったころ。
目黒駅付近の権太坂でパイオニアの方と飲んでいた。
「ちょっと失礼」と言って彼は
別の席で飲んでいた人のところへ出向いた。
ややあって、戻ってきた。
「SONYの社員なのよ」と言った。
当時、SONYは五反田の御殿山近くにあった。
目黒の隣の駅である。

オーディオ製品でライバル会社同士の社員が親しく酒を飲む。
考えられないことだが、そうでもないのだ。

戦後間もない頃、SONYは東通工といい、パイオニアは福音電機といっていた。
どれも町工場で、大崎、五反田、目黒界隈にあった。
成長する過程で、引き抜かれたり、移籍したりすることがあったようなのだ。
だから、ライバル企業でもお互い顔見知り。

旧交を暖めるためにライバル企業のお膝元で酌み交わす
ということがあっても、不思議ではない。
そんなとき、雑談のなかで新製品のヒントがポロッ。
考えられないこともない。

●深化
デジカメでSONYとCANONの違うところ。

SONYは、にわとりのように
食い散らかしながら新製品を出し続けている。
コニカ・ミノルタ・イメージングから
デジタル一眼を引き受け、
やっとフルラインナップになったが、
寄せ集めの様相を呈している。
カタログを見れば一目瞭然だ。
ここから、往年の姿は感じられない。
あげくの果てにデジタルカメラで
欠陥品が発生してしまった。
オーディオ、ビデオ、ラジオなど
「SONY命」だった者としては寂しい限りだ。

そこへゆくと
CANONはマーチャンダイジングが上手だ。
デジタル一眼、IXY、PowerShotという製品群があり、
その中で技術を「深化」させている。
IXYはスタイリッシュなコンパクトデジカメ。
今のところ、元サッカー選手の中田をキャラに広告展開している。
私が以前から注目していたのがPowerShotグループ。

薄型、コンパクトという時流にのらず
そちらはIXYにまかせて、
無骨ながら「撮影する楽しさ」を追求している。
AUTOモードにすればバカチョンで撮影できるが
絞り優先、シャッター優先ができ、
シーン・モードもデジタル一眼並みに備えている。
液晶モニターが回転するバリアングル機能もある。
大きくせり出したグリップで安定感も抜群。
なにより嬉しいのが
往年のコンパクト35mmカメラのデザインを踏襲していること。

その昔、Nikonの一眼レフを使っていたが
あまりの重さと大きさにへきえき。
Canon「AutoBoy」を購入した。
フラッシュ搭載のプログラムシャッター機だった。
これが発色もよくコンパクトなので
いつもバックに入れていた。
おかげで、酒場の乱痴気騒ぎの写真も
数多く残すことができた。

PowerShotはこのAutoBoyを彷彿とさせる。
しかも、Zoom搭載だ。
Sonyの超小型デジカメもいいのだが
広角気味の短焦点レンズなので
撮影にはこちらから被写体にずんずん近寄らなくてはいけない。
宴会の座席からはそれが困難な場合があるので
PowerShotのZoomは便利に使うことがある。



そのPowerShotにフラグシップ機「G7」が登場した。
ブラックボディである。
グリップは平坦になりバリアングルモニターもなくなった。
電池が単3から専用リチウムになった。
これが残念なのだが。
画素数が1000万になり、流行の「手ブレ補正機構」を搭載。
ズームは35mmカメラ換算35mm〜210mmの6倍になった。
デザインは相変わらず35mmコンパクトカメラのようだ。
値段は59800円。
少し足せば一眼デジタルのボディが買える。
微妙なプライスゾーンだが、
これ1台で完結できる気楽さがいいですね。

ライカMシリーズの姿勢に似ているところが好ましい。

12月2日(土曜日)
●紅葉
東武動物公園駅西口から笠原小学校へ続く道。
ここは、夏の終わりの「町民祭り」が開催される。
間もなく、両サイドにイルミネーションが灯る。
町唯一の幅の広い直線道路。

この道に異変が起こった。
街路樹が紅葉している。
いつもなら、落葉前に丸坊主にされていたのだが
今年は細い枝を伸ばし3色くらいに染まっている。
いい眺めである。

この樹は、筑波大脇の何キロも続く
直線道路の街路樹と同じ種類の「かえで」。
小さな葉が光に映えてチラチラと美しい。
あちらは巨木だが、こちらは毎年切られていたので
樹齢はそこそこなのだろうが、背が小さい。
このまま育成すれば、何年か後には
宮代のメインストリートにふさわしくなるだろう。

気になったものがあるので消して見た。
開放感あふれた景観になった。

春日部東口のロビンソンのある通り。
古河市、栃木市、館林市の駅周辺、川越の蔵のある通りは
電線が埋設されているが、
町の見栄えは一歩リードしている。

12月1日(金曜日)
●日工大
宮代は人口34000人の小さな町だが、
東武動物公園と日工大をかかえている。

友人に町の名前を言ってもどこにあるのかわからん連中が多いけど
「東武動物公園」と言えば、
地下鉄日比谷線の、行く先にその名があるので、
都内や神奈川の奴らも「ああ」と反応する。
「日工大があるところ」と言っても、まだ伝わらないのではないかな。

日工大も宮代に進出してだいぶ経過している。
工業大学だから男子生徒が多い。
朝夕は駅付近をぞろぞろと、黒っぽい集団が移動している。
女子大ならね〜。
もっと華やかなのだがね。
彼女ら相手の、少しはおしゃれな店もできたかも知れない。

ないものねだりを言っても始まらない。



日工大の前や後ろはチャリで走ることは多いのだが
構内に入ったことはない。

正門右手の裏のほうには公孫樹が何本もあるらしい。
季節にはおびただしい銀杏が落ちるらしいのだが、
学生が拾うわけではない。
近所の人たちがせっせと食材あさりをしている。
中には、この銀杏を売っている人もいる、と聞いた。

学食のメニューは結構いける、ということを聞いたこともある。

脇から撮影したこの写真。
公孫樹が美しくなっていた。
2階建ての校舎がいくつも並んでいる。
環境に配慮した結果なのだろうか。
公孫樹は巨木になるのだが、
まだ、校舎とおなじ高さだ。
植えて日が浅いのだろうか?
これが、大きく育てば宮代の名物が
またひとつ増えるだろう。

●建物

ある日、東武動物公園に建物がにょきにょきと立ち上がった。
上に行くほど細くなる、台形のかたちをしている。
新しい遊戯施設かと思っていた。
ところが違っていた。
動物公園の向こう側に行ったとき
その建物は日工大の敷地に建っていた。
大学の施設だった。

※どう見ても、動物公園の施設のようだ(右)

少子化・全入時代を迎えて
国立・私立とも大学は危機感を深めているけれど
日工大は設備投資をしている。

町には金がないし、
万が一「箱物」でも作ろうものなら
一斉攻撃されるだろう。

鉄塔は別にして中層、高層の建築物など
お目にかかることが少ないこの町に、
久々の7〜8階クラスがお目見えだ。

研究棟かと思っていたら、
周年記念事業の図書館らしい。


●持久走
私が小学校の頃、「持久走」という言葉はなかった。
では、中距離のランニングをなんと呼んでいたのか、思い出せない。
裏手が江戸川なので土手を走らされていたのだが。

今朝は、笠原小の生徒たちの持久走大会だった。
新しい村の芝生広場の前から、レジーナのフェンス沿いを走り
左に曲がり農の道へ出てスタート地点に戻る。
ここを2周するのだそうだ。
距離にして約3000mだという。

全校生徒が里山の前に集合していた。
親たちの姿も見える。
スタート用ピストルの音で20名位の集団が走り出す。
私が見たのは高学年の生徒たちだった。
飛び出したのは男の子。
あっという間に1周した。
そのままトップをキープしてゴールした。

へろへろになっている子も
歩いている子もいた。
肥満児も多かった。

都会の小学校ではこういうイベントもやりにくい。
学校の外は排気ガスが充満する道路だしね。
危険なので、舗装された校庭を何周もさせられるだろう。
そこへゆくと宮代の子供は恵まれている。
紅葉する初冬の雑木林を背景に運動できるのだから。

●消耗品

携帯電話が百花繚乱。
隠遁生活をしている小生は所持しなくても
まるで不便を感じていない。

ビジネスマンは可哀相。
仕事中にちょっと映画を見るなんてことはやりにくいのだろう。
どこにいても、必ずつまかってしまう。
四六時中緊張していなきゃならない。
ストレスがたまる。
昨夜NHKでやっていたが
30〜40代のビジネスマンに「うつ」が増加している。
わかる気分がしますよ。
世の中、少しくらい不便なほうがいいときもあります。

その携帯電話が灌漑用水に捨てられていた。
デザインから古いタイプと推測されるが、
お年寄りなら、頻繁に新機種に替えることもないだろうから
もしかしたら、持ち主はじいちゃんかばあちゃん、だ。

水に浮いているのだから落としたのではないだろう。
それにしても、なんであんなところに捨てられているのか?

年金暮らしが、新しい機種が欲しくなり
買い換えてくれと、子供に言い出しにくい。
そこで、落としたことにして、おねだりした。

と、いうことにしておこう。

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